PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 35「自営のメリット」/ "Benefits of Self-Employment"

English follows Japanese.

 

PDCA日記 Vol. 35「自営のメリット」】

 

PDCAカフェで聞かれる質問の一つとして、「自営のメリットは何ですか?」というものがあります。

 

意外かもしれませんが、私の回答は「税金と社会保障費を自分で払うことが自営の最大のメリット」となります。

 

会社員の場合、一定額以上の医療費が発生した場合や退職した年を除き確定申告が不要です。


そのため、会社員のほとんどの人が源泉徴収で納税が完了するため、自分でどれだけの税金と社会保障費を支払っているかきちんと答えられるケースは少数だと思います。

 

自営経験者であればお分かりだと思いますが、会社員が支払う社会保障費は莫大です。


特に、厚生年金の保険料率は、2003年4月の13.58%から2017年9月の18.3%まで毎年値上がりが続いていました(現時点では、18.3%で固定)。 

 

消費税率は誰でも答えられると思いますが、会社員の方で、厚生年金保険料率を正確に言える人は少数でしょう。

 

一方、自営業者の場合、確定申告を毎年行って、国民年金国民健康保険の保険料がどれだけ発生しているか、金額を目の前で確認することになります。

 

税金や保険料を実際にコンビニで支払いをしたり、銀行預金から引き落としを受けていると、社会保障費の金額に敏感になるため、自営業者はこの辺りの仕組みを自分で調べることになります。

 

今回紹介する資料「お金で読み解く明治維新」は、「薩摩、長州の討幕資金の秘密」を解説しており、「なぜ薩摩藩は経済大国になれたのか?(P40)」部分で説明されている砂糖の専売に関する記述が印象的でした。

 

幕末の薩摩藩では、西洋文化への造詣が深かった島津斉彬がイギリスからお雇い外国人を招き、製糖技術を取り入れました。

 

ここからがポイントで、薩摩藩は砂糖を問屋経由ではなく、直接販売を行い、マージンを抜かれない形での流通を開始し、大きな利益を上げたのでした。

 

「マージンを抜かれない仕組みを構築する」ことがビジネスの基本だと私は考えていますが、幕末の薩摩藩は旧来の手法とは違う仕組みを構築することによって、卓越したビジネスセンスを発揮し、結果的に討幕資金を準備したことになります。

  

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!


お金で読み解く明治維新

お金で読み解く明治維新

 

P.S. マージンを抜かれないようにすることは、会社員でも意識することが可能で、金融機関に支払う手数料等は典型的なマージンと言えます(←元銀行員の私 :-)。

 

最近は、ネット専業銀行等が手数料を安く設定しており、工夫次第で「金融機関からマージンを抜かれない」ようにすることは可能になっています(俺は色々と知っているぜ、フフフ)。

 

私の場合、現金を使わないことも重要であると考えており、これはマージンというよりも、ATMに並んだり財布から小銭を取り出すなどの「時間を抜かれない」工夫とも言えます(通勤や行列に並ぶムダな時間を省くことが、ビジネスでは最重要です)。

 

会社員の場合、稟議書や報告書、日報等を作成する必要があるケースが多いです(必要な作業ではありますが)。


当たり前ですが、自営の場合はこれらのプロセスが不要であるため、自分でビジネスをすることは金銭的なマージンだけではなく、「時間のマージンも抜かれない」と感じる今日この頃です :-)。

 

長い通勤時間や予定通りに始まらない会議の待ち時間なども、信じられないくらい高額なマージンですね(計算すると、凄い額になります💰)。


会社員の生活に疑問を感じている場合、一度自営を始めてみることも選択肢の一つです。


自営の場合、会社や上司のせいにできないため、自営業者は仕事をするための時間を無意識に重視する事になります。


この話をする度に、「自営で失敗したらどうするのだ?」と言われる方がいますが、私の回答は「やり直せばいいのでは」となります。


何度でもやり直せますし、幸運なことに日本は社会保障が非常に整備されています。


何かあっても、色々なところが手を差し出してくれます(経験談!)。


ですので、やりたいことがあれば、まずはやってみましょう :-)。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語<Mr. PDCAのボンジュール英語「margin = 利ざや」>

 

今回出てきたマージンを英語にすると「margin」になりますが、日本語では「利ざや」がしっくりくるでしょう。

 

金融業界ではマージンのことを「スプレッド(spread)」と呼ぶことが多く、「スプレッドが300ベーシスポイント」と言えば、3%の利ざや(手数料)ということになります(100ベーシスポイントは1%ということね :-)。

 

また、マージンには「余白」という意味もあり、業界や使う場面によってニュアンスが変わってくるようです :-)。

 


【"PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 35 "Advantage of Self-Employment"】

 

One of the frequently asked questions at PDCA Cafe is that "What are the benefits of self-employment?"

 

My answer is that "By being self-employed, you will be careful about the amount of taxes and social security expenses. These would be benefits of self-employement".

 

In case of corporate employees, the tax payment would be completed by withholding tax process (Unlike US, companies are paying taxes on behalf of employees in Japan).

 

Therefore, corporate employees tend to be insensitive to taxes and social security expenses.

  

I think most people can answer the consumption tax rate, but there must be only only a few corporate employees who can accurately say the rate of employee pension insurance.

 

On the other hand, if you are a self-employed person, you will need to file a tax return every year.

 

Additionally, you need to see how much you will pay for the pension and the health insurance.

 

Due to these social schemes, self-employed people will be very sensitive to taxes and the social security expenses in order to decrease the margin you have to pay to the government.

 

The material to be introduced today, “Meiji Restoration by investigating money,” explains “Secrets of Revolution” and the section “Why Satsuma clan had a economic power?” and the description about the monopoly of sugar was impressive.

 

At the end of the Edo period in 1868, head of Satsuma clan had a deep knowledge of western culture, and he hired British foreigners so as to introduce sugar production technology.

 

Satsuma clan sold sugar directly, not through wholesalers, and started distributing without paying margins.

 

“Building a mechanism that avoids margins” must be the basis of business, Satsuma clan at the end of the Edo period had an outstanding business sense different from the traditional method.

 

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