PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 53「ホテル大蔵と消費税」/ "Ministry of Finance & Consumption Tax"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 53「ホテル大蔵と消費税」】
  

私は銀行員時代、当局対応を5年程度していたことがあり、日本の中央官庁が集まっている霞が関虎ノ門)に毎週のように行っては、窓のない部屋(!)で色々な協議を行っていました。

 

日本の場合、銀行は金融庁、クレジットカードは経済産業省貸金業務は財務局という感じで、同じ金融でも業種によって監督官庁が異なるという特徴があります。

 

アメリカやヨーロッパでも金融当局の窓口が分かりにくいのは同じであり、外国人の元同僚は「日本はまだまし」というくらいで、どの国でもややこしいのは同じようです。

 

今回紹介する資料「インサイド財務省」は、「ホテル大蔵」とかつて呼ばれた激務の不夜城である財務省の現状について、非常にわかりやすくまとめています。

 

今年10月から消費税が10%になることが決まっていますが、消費増税のために体調を崩しながらも業務を続けた財務官僚の生き方を紹介するなど、色々な意味で私の考えとは違うことが、本書内で数多く紹介されていました。

 

マイナンバーが導入されてから数年が経過しましたが、活用されているとは言いがたい状況であり、その背景として、給付は厚生労働省、徴税は財務省という縦割り行政があると指摘しています。

 

よく知られている通り、日本の中央官庁では省単位で採用が行われており、「国益より省益」という状況が発生しやすいと言われています。

 

都道府県の職員のように、中央官庁全体での採用、人員配置も検討されたことはあったようですが、実現しなかったようです。

 

実現しなかった理由は色々あるみたいですが、当局対応を長年経験した私としては「実現しないだろうな~」と理解することができます。

 

私がそう思う理由を知りたい方は、直接ご連絡ください(フフフ、:-)。

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!


インサイド財務省

インサイド財務省

 

P.S. アメリカの場合、IRS(Internal Revenue Service:歳入庁)が給付と徴税を両方担っており、日本で言うところの年金機構と税務署が一緒になっている感じの組織です。

 

普通に考えればIRSのように給付と徴税を同じ組織がやる方が効率的ですが、そうはいかないのが行政組織のチャレンジングなところなのでしょう。

 

日本版の歳入庁創設を唱えている政党もあるようですが、数の力が限られているため、実現までにはかなりのチャレンジが必要なようです。

 

アメリカの政治制度には色々な意見が出てきますが、8年単位で政権交代が行われるのは、ある意味で合理的であるように感じます。

 

今回紹介した資料は、上記以外にも様々な問題提起を行っており、社会保障に関心のある方にお勧めの一冊です。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「監督官庁 = regulatory authority」>

 

今回出てきた「監督官庁」を英語にする場合、「regulatory authority」とするのが一般的です。

 

私は外資系金融機関における当局対応をしていましたので、ニューヨークから偉い方が来た時、「私は監督官庁の窓口になっています(I am a contact window of regulatory authority)」と自己紹介していました。

 

「窓口」を「contact window」と訳すのが英語らしいなと感じながら、日本の政府組織の仕組みや官庁の特徴等を色々な国の人達に説明していた日々が懐かしいですね :-)。

 


PDCA Diary Vol. 53 "Ministry of Finance & Consumption Tax"】

 

When I was working at bank, I had been coping with the authority for about five years, and I went to the central government office every week to have various discussions in a room without windows.

 

In case of Japan, banks are reporting to the Financial Services Agency (FSA), credit cards companies are reporting to the Ministry of Economy, Trade and Industry.

 

In the United States and Europe, this tendency is the same that the window of the financial authority is confusing, and one of my former colleagues from Europe mentioned that "Japan is much better than other countries".

 

The material to be introduced today "Inside Ministry of Finance (Japanese only)" describes the working environment in the Ministry of Fiance in Japan and people tend to work very late at night due to complicated systems in the governmental offices.

 

As well known, IRS (Internal Revenue Services) is providing welfare and collecting taxes in the United States and this system looked quite convenient.

 

Japan once tried to combine two functions of the Ministry of Health, Labor and Welfare and the Ministry of Finance, but coordination did not go well.

 

Each country has challenges in governmental organizations and the most important thing must be to go to the election for the better tomorrow :-).

 

Let's function PDCA today!   

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