PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 165「量を追う発想が生産性を下げる」/ "Ideas pursuing quantity reduces productivity"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 165「量を追う発想が生産性を下げる」

 

「将来的に、日本のビジネスをアメリカ以上の規模にしていきたい」

 

私の前職は外資系金融機関で、最初の仕事は富裕層向けの営業業務でした。

 

私が入社した2000年代前半は、日本の金融機関が不良債権処理に苦しんでいたこともあって、外資系金融機関が、日本でビジネスを急拡大していました。

 

当時、私の勤務先は業績が良かったこともあって、国内だけではなく、海外にもオフィスを展開する等、バブルの香りが漂っていたことを覚えています。

 

冒頭の「アメリカを超える」発言は、ある年のイヤー・エンド・パーティ(外資系企業では、「クリスマス・パーティ」とは言わない)で、偉い方が口にした内容でした。

 

ビジネスの急拡大に伴って、人員の確保が急務になっていましたが、「今年は○○人を採用するように」という(どう考えても無理な)数字が経営陣からおりてくるだけで、質の部分にフォーカスが当たらなくなる状態に陥っていました。

 

その結果かどうかは分かりませんが、私が所属していた部門で重大なコンプライアンス違反が発覚して、当局から行政処分を受け、日本から撤退することになってしまいました。

 

今回紹介する「生産性」は、「成長するとは、生産性が上がること」をキャッチフレーズにした元マッキンゼー人材育成マネージャーによる「生産性の上げ方」に関する資料です。

 

本書で目を引いたのは「量を追う発想が生産性を下げる」箇所で、「生産性を上げるふたつの方法」部分で説明されていた以下の内容も印象的でした。

 

「生産性は『成果物』と、その成果物を獲得するために『投入された資源量』の比率として計算されます。

 

『アウトプット』÷『インプット』といっても良いでしょう。」(引用終わり)

 

つまり、資源を投入するだけでは生産性を上げることができず、獲得した成果物と比較した上で定量的に分析をしていかなければ、組織全体のパフォーマンスを上げることはできないということです。

 

私の前職は、「量を追う発想」によって結果的に消滅してしまいました。

 

今は笑い話だけれど、2004年にニューヨークから来たシニアが、日本の社員全員の前で部門の閉鎖をいきなり発表した時は、本当にびっくりしたなぁ(笑+涙)。

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

 

 

P.S. 会社の規模にもよりますが、毎年の採用数を厳格に決めることは、かなりリスクが高い人事戦略と言えます。

 

仮に、「今年は200人を採用する」という方針が固まり、「数字が達成できなければ、人事部長の責任を問う」ことになってしまうと、現場は「質はどうでもいいので、とにかく200人採用しよう」となりがちであるためです(実際に、なります)。

 

入社したいと思っている会社のHPや採用情報を見てみると、毎年の新卒入社人数が開示されていることがあります。

 

そこを見てみて、数字が上下している場合、「良い人がいれば採用する(量ではなく質を重視した人事戦略をとっている)」可能性が高い組織である、と言えるかもしれません :-)。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「生産性」 = 「productivity」>

 

今回出てきた「生産性」の英訳は、「productivity」となります。

 

「Productivity」は口頭でもよく登場する単語であり、外資系企業で働きたい人は覚えておきたいですね :-)。

 

 

PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 165 "Ideas pursuing quantity reduces productivity"
 

The material to be introduced today "Productivity (Japanese only)" was written by the former McKinsey Japan HR manager and this book is focusing on how to improve productivity.

 

The author emphasizes that "In order to grow the organization, productivity must rise" and "Ideas pursuing quality reduces productivity" part was very interesting.

 

In addition, the following part "Two methods to improve productivity" was also impressive.

 

"Productivity is calculated as the ratio of 'productivity' to 'amount of resources'.

 

To make it simple, it can be said that productivity will be shown by 'output' ÷ 'input'. (Unquote)

 

Let's function PDCA today!   

 

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