熱心な(?)PDCA日記読者の方であればご存じだと思いますが、私は最後の学校がフランスにあったこともあって、かなりの親仏家です。
私はアメリカにも住んでいましたが、フランスへの思い入れの方が強いのは、食事の美味しさが原因のような気がしています。
私がフランスに滞在していた頃、学校の近くのパン屋で3ユーロの大きなサンドイッチが売っており、それをずっと食べ続けていました。
これまで食べたパンの中で、あのサンドイッチほど美味しいパンを私は味わったことがありません🍞。
また、私が通っていたフランスの学校がグランゼコールと呼ばれる大学院大学であったため、色々な場面で社会から特別扱いを受けました。
私が携帯電話を紛失して警察に届け出を行った際、学生証を出した瞬間から対応が変わったこともあり、フランスが超学歴社会であることを痛感したものです。
また、私が通っていた学校の近くで銀行口座を開設すると、あらゆる手数料が永久無料になっていました。
これは、銀行のマーケティング戦略の一環でもあります。
フランスのグランゼコールの卒業生は将来、多額の資金を銀行に預けてくれるという前提で、色々な手数料を無料にしているのです。
アメリカもそうですが、フランスで銀行口座を開く場合、通常は口座維持手数料や小切手利用手数料などが発生します。
グランゼコールの学生たちは、これらの手数料を20歳前後から払わずに生活をすることになり、「自分たちが社会をリードしていかなければならない」という意識を植え付けられるということでした。
「100人に1人の天才を生み出せばよい」とされるフランスの教育制度を知る上で、今回紹介する「フランスはなぜショックに強いのか」資料は参考になります。
私の通っていた学校の紹介もあり、なかなか懐かしい気分になれた一冊です。
フランスの出生率が高い理由なども議論されており、いろいろな意味で教養を高めてくれる本です。
家でいる時間が長くなっているこの時期に、フランス社会の一面を覗いてみてはいかがでしょうか :-)。
それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!
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P.S. フランスで男性と話をする場合、「ムッシュー(Monsieur)」という単語が良く出てきます。
「Monsieur」は英語の「Mr.」にあたりますが、女性の場合、「マダム(Madame)」と「マドモワゼル(Mademoiselle)」の二通りがあります。
従来、「Madame」は既婚女性、「Mademoiselle」は独身女性を指す表現でした(英語の「Mrs.」、「Miss」と同じですね :-)。
ただ、2012年にフランスの首相が「『Madame』に統一する」と発表してから、フランス政府の公文書から「Mademoiselle」という表現は消えることになりました。
これは、政治的・社会的に公正・中立な言葉や表現を使用する動きである「ポリティカル・コレクトネス(political correctness)の一環であると考えられています。
ただ、社会的には「Mademoiselle」が今でも利用されており、30歳くらいまでの女性には「Mademoiselle」を使うことが一般的です。
外見で何歳か不明な女性と話をする場合、「Madame」と「Mademoiselle」のどちらを使うかは悩ましいところです。
そのような場合、私は「Mademoiselle」を使うようにしていました。
こうすると、「若く見てもらえた」と思って相手の女性は喜んでくれることが多かったように思います(私が外国人だったからかもしれませんが :-)。
人によっては、「Mademoiselle」のことを「未熟な女性」ととらえる人もいるようですので、時、場所、場合(TPO:Time, Place, Occasion)に応じて使い分ける必要がありそうですね。
出生率が高いことで知られているフランスですが、子供を連れている女性が「Madame」とは限りません。
現在、フランスで生まれてくる子供の半分以上は非嫡出子(両親が法律婚をしていない)です。
フランスでは結婚している両親の子供であっても、非嫡出子であっても法的な権利はまったく同じです。
1999年にフランスの民法が改正され、民事連帯契約(通称「パックス:PACS」)という仕組みが導入されました。
パックスによって、結婚しなくても相続などの権利が保護されていることから、法律婚をしない人が増えているわけです。
大前健一氏は、パックスを日本で導入する事が少子化対策になると話しています。
日本の現政権は夫婦別姓にすら反対であるため、パックスが日本で導入される日が来るのは先のようです。
面白いことに、日本人と外国人が結婚した場合は夫婦別姓が認められています(夫婦同姓にする事も可能)。
頻繁に首相が変わるのは考えものですが、全く政権交代が起こらなさそうな状況もチャレンジングですね。
アメリカの凄いところは、8年ごとに政権交代が起こっていることだと私は感じています。
P.S.2. 今年(2020年)はアメリカ大統領の年ですが、民主党、共和党の候補が両方男性です。
2016年の大統領選挙では、民主党候補がヒラリー・クリントンであり、彼女が大統領になった場合、「Madam President」と呼ばれる予定でした。
男性の大統領の場合、「Mr. President」と呼ばれます。
2016年の大統領選挙でトランプがヒラリーのことを揶揄(やゆ)して、「Madam President? Give me a break! (彼女が大統領になるだって?冗談はよしてくれよ!)」と発言していました。
ドラマ「24 -TWENTY FOUR-」では女性大統領が登場しており、アフリカ系アメリカ人の大統領も作中に出てきました。
アフリカ系アメリカ人の大統領は実際に誕生していますが、女性大統領もいつかは誕生するのでしょう。
ただ、ヒラリーが敗北宣言を行った際に伝えていた通り、アメリカにおける「ガラスの天井(glass ceiling)」はとてつもなく高く強固だったようです。
女性の昇進を阻(はば)む見えない障壁が「ガラスの天井」ですが、「男性権力の神話」には、「ガラスの地下室」という興味深い文言が出てきます。
「男性権力の神話」によると、社会的地位と収入を男性が得ることの代償として、長時間残業や社会的な付き合い(ゴルフ、カラオケ、飲み会など)を男性が強要されている状況を「ガラスの地下室(glass celler)」と比喩しているのです。
男性差別を意味する「ガラスの地下室」の英訳が「glass celler」と聞いて、「『celler』って何だ?」と思われた方いるかもしれません。
これは「ワインセラー(wine celler)」と同じ使い方である考えれば、分かりやすいかもしれません。
男性達が社会的な圧力を受けて、ワインセラーのワインのように地下室に押し込められている姿を、「男性権力の神話」の著者ワレン・ファレルは「ガラスの地下室」と表現したわけです。
私にとって最大の「ガラスの地下室」は、ネクタイでしたね(過去形 :-)。
2016年にヒラリーがトランプに敗れた要因については、「ヒルビリー・エレジー」 が面白い分析を行っています。
「ヒルビリー・エレジー」によると、「アメリカの繁栄から取り残された白人たち」が女性大統領をのぞまなかったと解説しています。
アメリカで大統領選挙が行われる今年(2020年)、「ヒルビリー・エレジー」を読んでおくと色々な動きが別の視点で見られるようになるかもしれないため、大型連休中に是非読んでみてください :-)。
< Mr. PDCAのボンジュール英語「出生率」 = 「birth rate」>
今回出てきた「出生率」を英語にする場合、「birth rate」になります。
「フランスの出生率が高い理由」を英語にすると、「The reason why France has a high birth rate」となりますね :-)。
In order to learn about the French education system, the material introduced today "Why France is Shock-Resistant (Japanese only" must be useful.
This book also includes an introduction of the business school where I attended, and it made me feel very nostalgic.
The reason why France has a high birth rate is also discussed, and it is a book that enhances culture in various ways.
By reading this book, why not take a look at some aspects of French society during this time when you're at home longer :-).
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