PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 270「不平等を減らす方法」/ "How to reduce inequality"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 270「不平等を減らす方法」
 
アメリカの大統領選挙が近づいてきましたが、最近のアメリカの民主党予備選では、「国民健康保険の導入」が争点になるケースが増えています。
 
ご存じの通り、アメリカには国民健康保険がなく、民間の医療保険に加入するか、全額自費で医療を受ける必要があります。
 
私自身、ニューヨークで駐在していた頃、会社側から「この中から好きな保険を選んでね」と言われ、保険料と治療内容を天秤にかけて、医療保険を選択したことを覚えています。
 
私は当時、アメリカの金融機関に勤務していたこともあって、選択肢があっただけ「まだまし」と感じていました。
 

今回紹介する資料「アメリカンドリームの終わり あるいは、富と権力を集中させる10の原理」は、「この国のあとを追うのはもうやめよう」をキャッチフレーズにしており、「不平等を減らす二つの方法」部分の以下フレーズが印象的でした。

 

「(第4代合衆国大統領の)マディソンの解決方法は、民主主義の機能を麻痺させることでした。

 

すなわち、権力が富裕層の手に行き渡るように政治制度を組織化することと同時に、民衆をあらゆるやり方で分断・解体させることでした。

 

そうすれば、民衆は寄り集まって組織をつくることができず、したがって富裕層から権利を奪うこともできなくなるからです。

 

これに対して、アリストテレスの解決法は、それとは正反対のものでした。

 

かれが提案したのは、現在のわたしたちの言葉で言えば、福祉国家をつくることでした。

 

そうすれば『不平等を減少させる』ことができるからです。

 

たとえば、公営の食堂やその他の施策で不平等を減らすのです。

 

これは当時の都市国家には非常に適したものでした。

 

つまり、同じ問題に対してまったく違った解決方法が提案されていたわけです。

 

一方は不平等を減らすことによって、他方は民主主義を減らすことによって、この問題を解消しようというものでした。

 

このような対立する考え方のなかで、わたしたちアメリカは建国の基礎を築いたのです。」(引用終わり)

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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P.S. 今回紹介した資料「アメリカンドリームの終わり あるいは、富と権力を集中させる10の原理」に登場したジェームズ・マディソンは、「アメリカ合衆国憲法の父」と呼ばれており、第4代合衆国大統領でもあります。

 

マディソンは憲法素案作成時の議論の中で、「富裕な少数者を保護するよう構成するべきだ」と述べました。

 

マディソンの思想は、現代のアメリカ(特に共和党陣営)にも脈々と受け継がれているようです。

 

私がニューヨークに駐在していた18年前、「国民健康保険がないのは変だよね」と何気なくアメリカ人の同僚に言った時の彼の反応を今でも忘れられません。

 

「Mr. PDCA、君は社会主義者なのかい?」(元同僚コメント終わり)

 

アメリカでは、「国民健康保険が必要」と考える人のことを社会主義者と見なす傾向は未だに続いているようです。


現在でも、共和党陣営が民主党の候補者に対して、「社会主義者」と呼ぶのはよく見られるシーンです。

 

アメリカの医療保険制度に興味がある方は、一度アメリカで働いてみるのが手っ取り早いです。

 

日本の医療制度との大きな違いに驚くはずですが、アメリカの医療技術は世界一と言われています。

 

そのため、全て自費で治療できる富裕層にとって、アメリカは「医療天国」と呼べる環境です。

 

医療制度だけを見てみても、マディソンの思想は現代のアメリカに脈々と受け継がれているようですね :-)。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「不平等」 = 「inequality

 

今回出てきた「不平等」の英訳は、「inequality」になります。

 

「不平等を減らす方法」を英語で表現する場合、「How to reduce inequality」とすればよいですね :-)。

 

 


PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 270 "It's important to look for opportunities"】

 

The material introduced today "Requiem for the American Dream" has a catchphrase of "The 10 Principles of Concentration of Wealth & Power" and the following phrases in the "Two ways to reduce inequality" part were impressive.

 

"James Madison's solution was to paralyze the functioning of democracy.

 

In other words, to organize the political system so that power was in the hands of the wealthy, and at the same time to divide and dismantle the people in every way.

 

That way, the people will not be able to come together to form an organization, and thus not take away the rights of the rich.

 

Aristotle's solution, on the other hand, was the exact opposite.

 

What he proposed was, in our words today, to create a welfare state.

 

That way you can make inequality phenomena.

 

For example, reduce inequality in public canteens and other initiatives.

 

This was very suitable for a city-state at the time.

 

In other words, a completely different solution was proposed for the same problem.

 

One was to reduce this problem by reducing inequality, and the other was to reduce democracy.

 

In this confrontational way of thinking, we, the United States, laid the foundation for foundation." (Unquote)

 

Let's function PDCA today!   

 

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