PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 372「企業の数より中身」/ "Content matters more than the number of companies"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 372「企業の数より中身」
 

2020年4月から東京ディズニーランドの入場料が値上げされていますが、海外の水準からすると半値程度であることが指摘されています。

 

また、海外のディズニーランドの場合、土日祝日は平日よりも入場よりも高い場合があります。

 

東京ディズニーランドは平日であっても、土日祝日であっても入場料が同じです。

 

経済学的な観点からすると、東京ディズニーランドは土日祝日の入場料を値上げすべきです。

 

土日祝日しか東京ディズニーランドに行けない人からすると、「とんでもない!」と感じるかもしれません。

 

しかしながら、平日の入場料を土日祝日よりも安くすると、平日に東京ディズニーランドに行こうとする人が増えます。

 

それによって、土日祝日の東京ディズニーランドの混雑が緩和され、異常な行列も改善されます。

 

結果的に、運営会社のオリエンタルランド、スタッフ、入場者全体にとっての効用(経済学における「嬉しさ」)が大きくなります。

 

ただ、ディズニーランドとディズニーシーの駐車料金は、土日祝日の方が平日よりも高くなっています。

 

今回紹介する資料「国宝消滅」は、イギリス人アナリストが警告する文化と経済の危機についての本、「企業の数より企業の中身」部分の以下フレーズが印象的でした。

 

「国全体に言えることかもしれませんが、行政は職人の数が増えることより、職人がいる企業の数が増えることを喜ぶ傾向があります。

 

しかし実際は逆です。

 

企業が大きくなればなるほど、職人の待遇がようなる傾向がありますので、文化庁予算が増えないなかで企業数を増やすと、逆に職人の待遇がかなり悪化する可能性があります。

 

なぜかと言えば、企業数が増えると、業界全体で見てその企業を管理する人が多く必要になるからです。

 

社長、経理、本社、工房などは企業ごとに必要なのです。

 

つまり、業界全体の規模を拡大させずに企業数を増やすと、業界全体に占める企業を支える管理職の割合が増えますので、結果的に職人の待遇からその分の予算が削られるのです。」(引用終わり)

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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国宝消滅

国宝消滅

 

 

P.S. 今回紹介した資料「国宝消滅」の著者であるデービッド・アトキンソン氏は、元ゴールドマン・サックスの著名なアナリストであり、現在は小西美術工藝社の社長を務めています。

 

アトキンソン氏は金融業界では名の知れた存在であったため、金融機関に勤めている人であれば、彼の著書を読んだことがあるかもしれません。

 

アトキンソン氏は日本が抱えている問題の一つとして、「中小企業が多すぎる」ことをあげています。

 

中小企業が多すぎるため、その中の管理業務を行う人も多くなってしまうということが、アトキンソン氏の主張です。

 

「似たような業務を行っている中小企業は合併で大企業になるべきであり、それによって管理コストを低減し、国際競争力を高められる」とも彼は述べています。

 

「日本に存在する企業の99%は中小企業であり、それが日本の強さの源泉」という謎の理屈が語られることがありますが、アトキンソン氏はこれを「幻想」と切り捨てています。

 

日本に中小企業が多い理由として税制の仕組みがあり、その他にも大企業と比較して色々な優遇が設けられています。

 

「中小企業が多すぎる」という説を唱えている人は日本で少ないため、今後もアトキンソン氏の資料は紹介していきたいと思っています :-)。

 

<Mr. PDCAのボンジュール英語「中身」=「content」>

 

今回出てきた「中身」の英訳は、「content」になります。

 

「企業の数より中身」を英語にする場合、「Content matters more than the number of companies」とすればよいですね :-)。

 

国宝消滅

国宝消滅

 

 

 
PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 372 "Content matters more than the number of companies"】

 

The material introduced today "National Treasures Disappeared (Japanese only)" was a book about the cultural and economic crisis warned by a British analyst and the following phrases were impressive.

 

"As may be the case across the country, governments tend to be more pleased with the number of companies with craftsmen than with the number of craftsmen.

 

But in fact, the opposite is true.

 

The larger the company, the more likely it is that the treatment of craftsmen will be better.

 

Therefore, if the number of companies is increased while the Agency for Cultural Affairs budget does not increase, the treatment of craftsmen may worsen considerably.

 

The reason is that as the number of companies increases, more people are needed to manage them across the industry.

 

The president, accounting, headquarters, workshop, etc. are required for each company.

 

In other words, if the number of companies increases without increasing the size of the entire industry, the proportion of managers who support the company in the entire industry will increase.

 

As a result, the corresponding budget will be cut off from the treatment of craftsmen." (Unquote)

 

Let's function PDCA today!   

 

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