【PDCA日記 Vol. 377「いつの時代も噂が乱れ飛ぶ」】
「人類の歴史は感染症の歴史」と言われ、どの時代にもその時代を象徴する感染症があります。
中世においてはペストであり、大航海時代においては梅毒、そして帝国主義時代はコレラでした。
コレラはインドの風土病であり、帝国主義によって領土拡大を目指したヨーロッパの大都市が、大きな影響を受けました。
今回紹介する資料「コレラの世界史」は「人類と感染症の壮絶な戦いの記録」をキャッチフレーズにしており、「口承文化から活字文化へ」部分の以下フレーズが印象的でした。
「これらは情報社会にとって最初の絵になる疫病であった。
中央政府および地方行政体、さらに新聞や雑誌は疫病史上かつてない規模で情報を市民に提供した。
それにもかかわらず、ではなく、むしろそのために口承文化という伝統的なコミュニケーション回路のほうも活性化され、噂が乱れ飛ぶことになったのである。」（引用終わり）
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P.S. インドのカースト制は現在、名目上存在しないことになっています。
政府はカーストによる差別を禁じていますが、インドの人々の意識には深く刷り込まれていると言われています。
紀元前13世紀ごろにインドはアーリア人が支配し、それに伴ってカースト制が整備されることになりました。
高温多湿のガンジス川流域で発生した感染症は、インダス川流域の人々にもあっという間に感染することになります。
アーリア人のインド支配が進むにつれ、原住民から感染症を移されるケースが相次ぎます。
免疫を持たないアーリア人は、風土感染病による死者数が増加し始めます。
そこで、アーリア人はインドの原住民を隔離し、階級間の移動を認めないようにしました。
階級身分は親から子へ受け継がれ、結婚も同じ階級身分内で行うことを規定した社会制度であるカースト制度を導入したのです。
日本でも被差別部落の問題が月初でも残っており、大昔に作られた階級制度を人間の心からなくすということは、どの国・地域においてもチャレンジングなのかもしれません。
＜ Mr. PDCAのボンジュール英語「風土病」 = 「endemic」＞
今回出てきた「風土病」の英訳は、「endemic」になります。
「コレラはインドの風土病だった」を英語で表現する場合、「Cholera was endemic in India」とすればよいですね :-)。
【PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 377 "Rumors fluctuate every time"】
The material introduced today "World History of Cholera (Japanese only)" has a catchphrase of "The record of the fierce battle between human beings and infectious diseases" and the following phrases were impressive in the part "From oral culture to print culture".
"Cholera was the first epidemics in the information society.
Central and local governments, as well as newspapers and magazines, have provided citizens with information on an unprecedented scale in the plague history.
Nevertheless, rather than that, the traditional communication circuit called oral culture was also activated, and the rumor was scattered." (Unquote)
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