【PDCA日記 Vol. 387「手形貸付への切り替え」】
私は最初の職場が銀行であったため、色々な貸付業務にも携わってきました。
日本では2009年11月から電子手形が利用され始めていますが、私が銀行の仕事を始めた2000年は紙の手形しかありませんでした。
手形がどのようなものであるかは、金融漫画の名作である「ナニワ金融道」や「ミナミの帝王」を読んでみればよく分かります💰。
今回紹介する資料「コロナのお金110番 会社と個人のお金、コロナからこうやって守れ!」は「金融機関、債権者にはこう対応しろ!」をキャッチフレーズにしており、以下フレーズが印象的でした。
「金融機関の担当者でもあまり知らない手形貸付という手法をお教えしましょう。
企業が銀行から1,000万円借りて毎月返済していたら、借入残高500万円の時点でコロナ休業に巻き込まれ、返せなくなったとします。
このとき、これまでの『約定弁済』(当事者間で締結した契約に基づく債務弁済。住宅ローンなどの一般的な返し方)を『手形貸付』(借り手が貸し手を受取人とする約束手形を振り出し、貸し手が手形額面を貸し付けること)に切り替える方法があるのです。
支払い期限が1年なら、1年間金利だけを支払って元金はそのまま。
ただし、『約定弁済』から『手形貸付』に切り替える相談をするときに、『満期がきたら必ず約定弁済に戻す』と約束をとりつけてください。
そうしないと、満期がきたときに全額を返済しなければならなくなります。」(引用終わり)
それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!
PDCA日記が更新されたら通知が欲しいという方がいましたので、そのような場合は Twitter をご利用ください :-)。https://twitter.com/MPdca
P.S. 日本で小切手(check)を使うことはほとんどありませんが、アメリカでは未だに小切手が広く利用されています。
私がニューヨークで働いていた2000年代前半は、会社員の多くが銀行振り込みではなく、小切手で給与を受け取っていました(私は銀行員であったため、さすがに銀行振り込みでしたけれどね :-)。
アメリカでは、会社員の給与が2週間に一度支給されることが一般的です。
企業によって違いますが、毎月第2、第4金曜日に給与が支給される会社が多いです。
アメリカで小切手を受け取った場合、現金化するためには銀行の窓口に行くことが一番シンプルです(給料日の第2、第4金曜日は混んでいたな~)。
ただ、銀行の窓口では並ぶことが多いため、アメリカの銀行で口座がある人は、ATMから小切手を入金することも可能です。
「ATMで小切手を入金?」と不思議に思った人がいるかもしれませんが、仕組みは極めて単純です。
ATMに自分のキャッシュカードを入れて、「Check Deposit(小切手入金)」というボタンを押し、小切手をATMに入れれば終わりです。
自分が使っている銀行と同じ銀行が発行している小切手であれば、ATMに小切手を入れて比較的早い段階で入金されます。
ただ、自分が使っている銀行とは別の銀行や海外の金融機関が発行した小切手の場合、ATMに小切手を入れてから口座に入金されるまで時間がかかります。
また、小切手振出人の口座にお金が不足している場合は「不渡り」が発生し、自分の銀行口座にも当然ながら入金されません。
英語では「bounced(不渡りが発生した)」と言いますが、アメリカで小切手不渡りを出してしまうと、色々な問題が発生してしまいます。
私はニューヨークで駐在していた時、家賃支払いが小切手のみであったため、小切手を毎月振り出していました。
私は小切手のリスクが高いと感じていたため、家賃支払い以外では使っていませんでした。
未だにニューヨークの銀行口座は残っており、小切手帳も手元にあります :-)。
日本の場合、銀行振り込みが一般的になっており、アメリカのように小切手で決済を行う仕組みよりも合理的であると感じています。
ただ、日本の銀行振り込みシステムは非常に古く、手数料の高さが指摘されてきました。
2020年のコロナ騒動によって、日本では全国民に10万円が支給されましたが、政府が負担する振り込み手数料の高さが問題になりました。
これに端を発し、日本の大手銀行は少額振り込みの手数料引き下げに動き始めています。
色々なことが起こったコロナ騒動ですが、テレワークや行政のオンライン化など、日本社会が長年抱えていた課題の解決が始まろうとしています。
1300年代半ばにヨーロッパで大流行したペストは、ルネサンスを引き起こしたと言われています。
過去のPDCA日記で紹介した「デカメロン」では、ペストが蔓延していた1350年前後にイタリア郊外のフィレンツェで、10人の男女が冗談話を延々と続ける内容が描かれています。
「デカメロン」から学べることは、どんな時にもユーモアを忘れてはいけないということですね :-)。
そう言えば、このPDCA日記が2018年4月に某所で始まった時、「半分冗談のブログ」がキャッチフレーズでした。
現在のPDCA日記のモットーは「継続は創造だ!」ですが、ユーモアを忘れず、世界中のビジネスパーソンが仕事を始める前に「クスッ」と笑える内容を、引き続きお届けしたいと思っています。
色々なことがあっても、笑顔で一日が始まれば、大体のチャレンジは乗り越えられるものですよね :-)。
< Mr. PDCAのボンジュール英語「手形」 = 「bill」>
今回出てきた「手形」の英訳は、「bill」になります。
「手形貸付への切り替え」を英語で表現する場合、「Switch to bill lending」とすればよいですね :-)。
The material to be introduced today "Protect your company & personal money from Corona! (Japanese only)" has a catchphrase "Follow this way for financial institutions and creditors!" and the following phrases were impressive.
"I would like to teach you a method of loaning bills that even your financial institution does not know much about.
Suppose a company is lending 10 million yen from a bank and repays it every month.
In case you cannot repay the loan due to the Corona turmoil when you have a loan balance of 5 million yen.
At this time, the contract payment (Debt payment based on the contract concluded between the parties. A common way of returning a mortgage, etc.) should be replaced by the billing loan (The borrower draws out the promissory note as the recipient).
If the payment is due for one year, pay only the interest rate for one year and leave the principal.
However, when consulting to switch from the contracted payment to the bill lending, please make sure that you promise to return to the contracted payment when the maturity expires.
Otherwise, you will have to repay the full amount when it comes to maturity." (Unquote)
Let's function PDCA today!
In case you would like to receive a notice at the time of PDCA Diary post, please utilize Twitter :-). https://twitter.com/MPdca