PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 426「グランゼ・コールの光と影」/ "Light & shadow of Grande Ecole"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 426「グランゼ・コールの光と影」】
 

私は学生に戻っていた頃、フランスのグランゼ・コールと呼ばれる大学院大学に通っていました。

 

日本ではあまり耳にしませんが、フランス人がグランゼ・コールを卒業すると、「ファースト・トラック」と呼ばれる特別コースが用意されています。

 

グランゼ・コールの卒業生と一般的な大学を出た人とでは、初任給が数倍違うことがあり、昇進や昇格のスピードも全く違います。

 

フランスは凄まじい学歴社会だと言われますが、グランゼ・コールに入るためにフランス人は非常に勉強しており、「それぐらいの特権は当然」という感じで受け止めているようです。

 

そう言えば、私がフランスで携帯を紛失し、警察に届け出をしに行った時、特別扱いを受けたことを思い出しました。

 

最初の方は、担当の警察官が私の話を聞きながら、「おかしなフランス語を話す日本人が来たなぁ~」くらいの感じで対応していました。

 

その警察官が、「どこの学校に通っているのだ?」と私に質問し、留学先のグランゼ・コールの学校名を私が口にすると対応が一変したのです。

 

「失礼しました。グランゼ・コールの学生さんだったのですね。こちらの部屋にどうぞ」と言い出して、いきなり部屋に通されたのです。

 

良し悪しは別にして、グランゼ・コールに通うフランス人は20歳前後から同様の特別扱いを社会から受けます。

 

このような待遇により、「グランゼ・コールの学生には、ノブレス・オブリージュnoblesse oblige)が備わる」と私が通っていた学校の教授は述べていました。

 

ノブレス・オブリージュ」とは、「高い社会的地位には責任と義務が伴う」という考え方のことです。

 

「100人の中で、1人の天才を生み出せば良い」という教育システムをフランスは採用しているわけですが、興味のある方はグランゼ・コールに留学してみてください(とても良い経験になります :-)。

 

本日紹介する資料「現代フランス哲学入門」は、「『きちんと知りたい』に応えるフランス現代思想の最新版入門書」をキャッチフレーズにしており、「グランゼ・コールの光と影」部分の以下のフレーズが印象的でした。

 

「日本では成功したエリート教育として評価が高いが、フランスでは批判も多い。

 

HEC(高等商業学校)では、勉学は生徒の一番の関心事ではなく、ビジネス系の学校ではパーティとアルコールが学生生活で大きな部分を占めていると、マスメディアなどで問題になっている。

 

グランゼ・コールのように大学よりも威信を持ち、しかも、国家、経済、社会のエリートの主たる養成機関となっているのは異例であろう。

 

だが、フランス的例外もグローバリゼーションのなかで岐路に立たされている。

 

規模が小さく、特殊フランス的で、研究水準も高くないため、高等師範学校などを除き、世界的な大学ランキングで苦戦を強いられている。

 

近年、フランスでは、大学とグランゼ・コールの連携が勧められているが、こうした政策は、フランスの高等教育期間の国際的知名度を上げるとともに、グランゼ・コールに大学での研究活動を取りこませようとする意図もあるようである。」(引用終わり)

 

そう言えば、私の通っていた学校にもキャンパス内バーがありましたね。

 

キャンパス内でバーを営業するための許可を役所から取っており、試験が終わったらグループでよく酒盛りをしていました。

 

最近は、ワインよりもビールを飲むフランス人が増えているそうです🍷。

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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現代フランス哲学入門

現代フランス哲学入門

  • 発売日: 2020/07/13
  • メディア: 単行本
 

 

P.S. 今回紹介する資料「現代フランス哲学入門」は、哲学という固いテーマだけではなく、マリー・アントワネットの禁断の愛なども解説しています。

 

逸話に事欠かないマリー・アントワネットですが、オーストリアからフランス王室に嫁ぎ、ルイ16世の王妃になってからも、色々な人達と浮名を流し続けたことで知られています(男女を問わず)。

 

マリー・アントワネットは今でいうところのLGBTであったと考えられていますが、当時のフランスでは同性愛自体がご法度でした。

 

マリー・アントワネットが寵愛したとされるポリニャック伯爵夫人との関係について、今回紹介する資料「現代フランス哲学入門」は数ページを割いていますので、興味のある人は是非手に取ってみてください :-)。

 

私にとってのマリー・アントワネットは、フランス革命が勃発して、彼女の故郷であるオーストリアに逃げる際の馬車が派手すぎて、民衆にすぐに見つかってしまったおちゃめな(?)王妃という印象が強いですね。

 

いつの世も、引っ越しをする時は荷物を少なくしておくことがポイントになるみたいです :-)。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「光と影」=「light and shadow」>

  

今回出てきた「光と影」を英語にすると、「light and shadow」になります。

 

「グランゼ・コールの光と影」を英語にする場合、「Light & shadow of Grande Ecole」とすればよいですね :-)。

 

現代フランス哲学入門

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PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 426 "Light & shadow of Grande Ecole"】

 

The material introduced today "Introduction to Contemporary French Philosophy (Japanese only)" has a catchphrase "Introduction to the latest version of French contemporary thought", and the following phrases were impressive in the part "Light & shadow of Grande Ecole".

 

"In Japan, it is highly evaluated as a successful elite education, but in France, there are many criticisms about Grande Ecole.

 

At HEC (Higher Commercial School), studying is not the primary concern of students, and parties and alcohol occupy a large part of student life in business schools, which is pointed out as a problem by the mass media." (Unquote)

 

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