PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 440「自民党のノウハウ」/ "Liberal Democratic Party's know-how"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 440自民党のノウハウ」】

 

トランプ大統領は2017年に就任後、様々な大統領令を出してきました。

 

イスラム教徒の多い特定7カ国からの移民・難民入国を一時停止」など、これまでのトランプ大統領による大統領令は多くの議論を巻き起こしました。

 

ただ、トランプ大統領からすると、「選挙で約束した公約を実行しているだけ」という感じかもしれません。

 

日本の場合、行政権は内閣にあります。

 

一方で、アメリカの行政権は大統領1人が握っており、大統領令は法律と同じ効力があります。

 

大統領がサインをした大統領令を止める場合、裁判所の判決が必要になります。

 

過去のPDCA日記で紹介しましたが、アメリカの大統領が「世界で最も権力がある人間(The most powerful person in the world)」と呼ばれる背景には、大統領令を出せることに加えて、最高裁判事の指名権があるためです。

 

 

私がアメリカをすごいと感じている背景に、4年から8年ごとに政権交代が起こる社会になっていることがあります。

 

日本の場合、一時期を除いて1955年以降、ほとんどの期間、自民党が政権を握ってきました。

 

そのため、自民党以外の政党に官僚をコントロールするノウハウがない状態になってしまったのです。

 

2009年から2012年まで政権の座にあった旧民主党が失敗した理由として、官僚組織との稚拙な関係があったと私は考えています。

 

今回紹介する資料「政治の急所」に記載されている通り、政権運営にはある程度の歴史と経験が必要なのでしょう。

 

日本で次の政権交代がいつになるか不明ですが、野党の勝利よりも、自民党衆議院で400議席くらい取った上で2つに分裂して、どちらかが政権の座に就くくらいしか政権交代の可能性がなさそうな状態になりつつあります。

 

どのような形であっても、定期的な政権交代が必要であると、今回紹介する資料「政治の急所」を読んで強改めて感じました。

 

企業統治の参考にもなりますので、読書の秋に今回紹介する資料「政治の急所」を手に取ってみてはいかがでしょうか :-)。

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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政治の急所 (文春新書)

政治の急所 (文春新書)

  • 作者:飯島 勲
  • 発売日: 2014/01/20
  • メディア: 新書
 

 

P.S. 日本の場合、国政選挙で小選挙区比例代表制が採用されています。

 

ただ、小選挙区比例代表制は世界的に見ても珍しい仕組みであり、主要国で同じプロセスを取っているところはありません。

 

1993年に非自民政権が誕生し、細川首相は政権交代が起こりやすい仕組みを目指すことになりました。

 

1994年に小選挙区比例代表制を導入するための法律が成立したわけですが、同時に少数政党が乱立しやすい選挙制度になってしまいました。

 

当時の細川政権が8党派からなる連立政権であり、少数政党に配慮した形で法律が作られ、小選挙区比例代表制が採用されたと考えられています。

 

2009年の衆議院選挙で自民党が大敗し、政権交代が起こった際も、当時の旧民主党だけでは参議院過半数割れしていたため、国民新党社会民主党による3党連立政権にならざるを得ませんでした。

 

なお、自民党は1999年から公明党と連立を組んでいますが、20年以上もの長期に渡って連立を組むというのは、世界的に見ても異例なことなのです。

 

自公連立政権については、今後改めて投稿する予定ですが、興味がある方は「自公政権とは何か」という本に目を通してみてください。

 

自公政権とは何か (ちくま新書)

自公政権とは何か (ちくま新書)

 

 

現在、野党第一党の座にある立憲民主党は、共産党選挙協力を行っています。

 

そうしなければ、野党候補が自民党小選挙区で戦えないという事情があるわけです。

 

ただ、このやり方が野党を弱体化させているという意見もあったりします。

 

日本では1年以内に衆議院議員選挙がありますが、なぜ1994年に小選挙区比例代表制が採用されたかという歴史を勉強しておくと、選挙への関心が高まるかもしれません :-)。

 

P.S.2 デジタル庁が来年(2021年)設立される予定になっており、行政手続きからはんこをなくす動きが加速しています。

 

私自身、2016年に自営を始めて驚いたことに、「PDFの請求書を受け付けない」という取引先の存在がありました。

 

驚くべきことに、「請求書は押印済みの紙で郵送してください」という前近代的な依頼をしてくるところが、結構あったのです。

 

血気盛んだった私は、「今後は郵送でお送りできません。PDFの請求書を受理していただけない場合、取引はできかねます」と強気に出て、無理やり電子化を進めていったものです。

 

今回のコロナ騒動で請求書の電子化も進んだようですが、中小零細企業を中心に、はんこにこだわるところは未だにあるようです。

 

「脱はんこ」を政府が押し出している一方、自民党のはんこ議連は「拙速すぎる」と反発しています。

 

 

長らく与党の座にある自民党は、はんこ業界の人達の意見をきちんと吸い上げることの重要性を理解しているのでしょう。

 

「はんこをなくすなんてとんでもない!」と考えている人達に対して、自民党は政府に意見具申する姿勢を見せることで、プロレス的な腹芸(?)を演じているようにも感じます。

 

この辺りも自民党のノウハウなのかもしれませんが、野党が同様のバランス感覚を養うのはかなりの時間が必要なように思いますね。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「ノウハウ」=「know-how」>

  

今回出てきた「ノウハウ」の英訳は、「know-how」になります。

 

自民党のノウハウ」を英語にする場合、「Liberal Democratic Party's know-how」とすればよいですね :-)。 

 

政治の急所 (文春新書)

政治の急所 (文春新書)

  • 作者:飯島 勲
  • 発売日: 2014/01/20
  • メディア: 新書
 

 

 

PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 440 "Liberal Democratic Party's know-how"】

 

As described in the material introduced today "Political Key Points (Japanese only)", it seems that history and experience are required to manage the administration in Japan.

 

It is unclear when the next change of government will occur in Japan.

 

In order for a change of government to occur in Japan, the ruling Liberal Democratic Party might need to take about 400 seats in the House of Representatives and split into two, rather than the opposition's victory.

 

When I read this book, I strongly felt that regular alternation of government was necessary in any form.

 

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