PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 463「フランス地方都市の現実」/ "Reality of French Local Cities"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 463「フランス地方都市の現実」】
 

PDCA日記マニア(?)の方はご存じだと思いますが、このブログにはフランスの話題がよく出てきます。

 

私の最後の学校がフランスにあり、マーケティングの研究で有名だったこともあって、色々と面白い話を聞くことができたためです。

 

 

皆様がフランスに行くことがあれば、花の都パリだけではなく、地方都市にも是非、足を運んで頂きたいと思っています。

 

フランスの地方都市の駅周辺に行くと、平日の昼間でも多くの若者がやることもなく、たむろしているシーンに遭遇することがあります。

 

これには理由があり、日本のように職務経験のない新卒一括採用という仕組みがフランスにはないためです。

 

フランスの場合、大学や大学院生が長期間のインターンを経験し、企業側はそこで適正を見定めることになります。

 

フランスのインターンは「スタージュ」と呼ばれ、2カ月以上のスタージュであれば、学生は有給で職務経験を積むことができます。

 

ただ、フランスでインターンの仕事を掴むためには、コネクションが重要になってきます。

 

日本でも、以前は就職活動の時に、OB訪問やOG訪問と呼ばれる大学のコネクションを活用する仕組みがありました。

 

古い話で恐縮ですが、私が大学生3年生だった1999年は、同じ大学のOBから直接電話がかかってくる仕組みになっていました。

 

今から考えると、私の自宅の電話番号をどうやって調べたのか分からないのですが、とにかく毎日のように電話がかかってきて、先輩と会って話をする日々が続いたことを覚えています。

 

最近は、OB訪問やOG訪問を受け付けていない企業が増えています。

 

また、日本企業の場合、インターンの期間が3日や1週間と短いケースが多くなっています。

 

私が日本の就職活動で良いと思っているのは、コネクションが欧米ほどきかないところです。

 

私自身、フランスのビジネススクールを卒業後、2011年4月に帰国したのですが、いくつかの企業に書類を送ると、基本的に面接まで行くことができました。

 

過去のPDCA日記で紹介した資料「ヒルビリー・エレジー」 では、アメリカのコネ社会について、以下のように表現しています。

 

「成功者たちは、ふつうの人とはまったくルールのちがうゲームをしていることに気がついた。

 

彼らは、会社から面接に呼んでもらうために、履歴書を書いて応募したりはしない。

 

代わりにネットワークを使うのだ。

 

経済学者が『社会関係資本』と呼ぶものには、計り知れない価値がある。

 

社会関係資本とは、『自分が周囲の人や組織とのあいだに持つネットワークには、実際に経済的な価値がある』ことを意味する。

 

このネットワークは、私たちを会うべき人に引き合わせてくれたり、価値ある情報やチャンスを与えてくれたりする。

 

ネットワークがなければ、自分ひとりですべてをこなさなければならない。」(引用終わり)

 

 

今回紹介する資料「「文明の衝突」はなぜ起きたのか」は、「対立の煽動がテロの連鎖を生む」をキャッチフレーズにしており、「低学歴・無資格の若者の大量発生」部分でフランスの学歴社会の実情についての記載があります。

 

「フランスの場合、単純労働を除き、ほとんどの職種で学歴資格が求められる。

 

ただし、単に高学歴であれば良いと言うものではなく、当該職種に対応する資格が求められるのである。」(引用終わり)

 

フランスの場合、弁護士や会計士だけではなく、パン職人やケーキ職人などにも、資格が必要なのです。

 

フランスは日本と比べものにならないくらいの学歴社会ですが、それには上記のような背景があったわけです。

 

今回紹介する資料「「文明の衝突」はなぜ起きたのか:対立の煽動がテロの連鎖を生む」は、フランスに限らず、欧州の状況について「文明の衝突」をテーマに詳しく解説しています。

 

欧州系企業にお勤めの方などに、本書はおすすめの一冊です。

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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「文明の衝突」はなぜ起きたのか──対立の煽動がテロの連鎖を生む (犀の教室)
 

 

P.S. フランスに行ったことがある方であれば、現地のパンの美味しさを感じたと思います。

 

フランスのパン職人は国家資格であり、外れがない仕組み(?)になっています。

 

フランスは、大統領府にパンを供給する業者を選ぶコンテストがあるくらいのパン大国なわけですが、職人の技術差が出るのはバゲットと呼ばれるフランスパンであると考えられています。

 

フランスのパン屋に行くと、バゲットが1ユーロ(約125円)前後で売られています。

 

私自身、今まで食べたパンの中で一番美味しかったのは、留学先の学校近くにあるパン屋のサンドイッチでした。

 

日本のサンドイッチとは違い、フランスのサンドイッチはバゲットに色々な具を挟んだ豪勢なものです。

 

私が毎日食べていたサンドイッチには、ベーコンとドライトマト、チーズなどが入っていました。

 

唯一チャレンジングだったのは、パン屋の店員によって価格が3ユーロだったり、4ユーロだったりしたことですね。

 

私がフランスで一番使ったフランス語は、「トワ・ズーホ(3ユーロ)」だったと思います :-)。

 

日本のパンの味も素晴らしいのですが、なぜかパリの味とは少し違うような気がしています。

 

その背景には、水の硬さがあるように感じています。

 

フランスの水というと、「コントレックス」のイメージをお持ちかもしれません。

 

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コントレックス」は硬度の高い硬水であり、バゲットなどのパリパリ感が重要なパンの調理に向いています。

 

一方、日本の水は軟水であり、アンパンなどの柔らかいパンを作るのに向いているのです。

 

日本で菓子パンが発達した背景には軟水の存在があると言われており、確かにフランスでは菓子パンを余り見かけませんでした。

 

硬水に向いているパンと軟水に向いているパンがあるということを知っておくだけで、フランスへの旅行が一層楽しくなるかもしれませんね🍞。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「比べものにならない」=「incomparable」>

  

今回出てきた「比べものにならない」の英訳は、「incomparable」になります。

 

「フランスは日本と比べものにならないくらいの学歴社会である」を英語にする場合、「France is an academic society that is incomparable to Japan」とすればよいですね :-)。

 

「文明の衝突」はなぜ起きたのか──対立の煽動がテロの連鎖を生む (犀の教室)
 

 

 

PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 463 "Reality of French Local Cities"】

 

If you have a chance to visit France, I would like you to stop by local cities.

 

If you go around a train station in a French local city, you may encounter a scene where many young people hang out without doing anything even during the daytime on weekdays.

 

There is a reason for this, and the following is explaining the current situation in the material introduced today "Clash of Civilizations" as follows.

 

"In France, most occupations require educational qualifications, except for unskilled labor.

 

However, it is not just a matter of having a high degree of education, but qualifications corresponding to the relevant occupation are required." (Unquote)

 

In France, not only lawyers and accountants, but also bakers need qualifications.

 

France is an academic society that is incomparable to Japan, but it has the above background.

 

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