PDCA日記 / PDCA Diary

継続は創造だ! / Continuity is Creation!

PDCA日記 / Diary Vol. 1,030「決めないことを決める」/ "Decide what not to decide"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 1,030「決めないことを決める」】
 

覚えている方がいるかもしれませんが、2017年に受動喫煙を防止するための法案(健康増進法改正案)が国会に提出されました。

 

当初、厚生労働省が作成した法案では、「原則屋内禁煙」になっていました。

 

しかしながら、自民党議員が猛反発し、厚生労働省の案が一旦先送りされましたことになります。

 

屋内での喫煙に対して厳しく対応したかった厚生労働省に対して、タバコ会社や農家などから支援を受けている自民党の国会議員の間で利害が対立したことになります。

 

結果的に、規制が緩んだ形の健康増進法改正案が可決され、2020年4月から施行されたことは皆様もご存じの通りです。

 

厚生労働省案を自民党が拒否したことについて、多くの新聞などは批判的に報じていましたが、産経新聞だけ論調が違ったのは中々興味深かったですね。

 

ビジネスパーソンや経営者にとっては、「決める」ことが重要な仕事になります。

 

ただ、政治家の仕事はビジネスとは少し違うようであり、永田町には我々ビジネスパーソンが生きている世界とは別の空気が流れているみたいです。

 

自民党が長らく政権の座に座っており、「令和幕府」とか「永遠の野党」と呼ばれています。

 

この背景には、2017年に健康増進法改正案の結論を先送りしたような、「決めないことを決める」技術にあるのではないかと私は感じています。

 

野党が今後政権を担う気概があるのであれば、自民党が持っているしたたかさが必要なのでしょう。

 

今回紹介する資料「決められない!優柔不断の病理」は、優柔不断な人におすすめの一冊です。

 

ただ、時には自民党のように「決めないことを決める」のも重要であるような気がしています😊。

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

PDCA日記が更新されたら通知が欲しいという方がいましたので、そのような場合は Twitter をご利用ください😊。https://twitter.com/MPdca 

 

 

P.S. 2009年から約3年間、日本で政権を担った民主党(当時)が下野した理由については、色々な分析が行われています。

 

自民党民主党の違いとして、「決めたら結束できるかどうか」にあるような気が私はしています。

 

自民党の場合、最高意思決定機関である総務会は原則として全会一致方式を採用しています。

 

「原則として」となっているのは、反対の議員は意見を述べた上で総務会の部屋を出ていくことが、自民党における慣例になっているからです。

 

2005年の郵政法案などの例外はありますが、自民党は1955年の結党以来、総務会の原則全会一致方式を続けています。

 

これは、長年政権を担当してきた自民党の知恵とも考えられます。

 

約3年で政権から引きずり降ろされた民主党の場合、多くの会議体が多数決方式を採用していました。

 

その証拠に、2009年から2012年まで与党だった民主党が国会に提出した法案について、党内から造反が相次ぎました。

 

民主党は機関決定方法が未成熟だったこともあり、空中分解を招いて2012年には少数与党衆議院過半数を割った状態)になってしまいました。

 

その後、民主党は2012年12月の衆議院選挙で自民党に大敗し、2009年9月に大きな期待を受けた民主党中心の政権はあっけなく崩壊しました。

 

民主党が抱えていた上記のガバナンス問題について詳しく知りたい方は、飯島勲氏が執筆した「官僚」という本の「官僚排除の慣例を正せ」部分を読んでみるとよいでしょう。

  

官僚

官僚

 

 

2012年8月に自民党が発表した「民主党政権の検証」にも、会議体の問題があげられています。

 

民主党政権の検証> 

https://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/067_01.pdf

 

民主党政権の検証」は自民党の意見が色濃く反映されていますが、根本原因分析について考える上では中々興味深い資料です😊。

 

 <Mr. PDCAのボンジュール英語「全会一致」=「unanimous」>

 

今回出てきた「全会一致」の英訳は、「unanimous」になります。

 

「彼女は全会一致方式を採用した」を英語にする場合、「She adopted the unanimous method」とすればよいですね😊。

 

 

< Mr. PDCAのボンジュール映画「10人の泥棒たち」>

 

本日は、映画「10人の泥棒たち」を紹介します。

 

 

映画「10人の泥棒たち」は、韓国人6人と中国人4人の窃盗団がチームを組み、香港のカジノに潜入するアクション作品です。

 

韓国語、中国語だけではなく、英語、日本語も飛び交う映画であるため、マルチリンガルを目指している人にとっては参考になるでしょう。

 

韓国版「オーシャンズ11」と言える作品ですが、10人の泥棒たち」の方がロマンスの要素が多いような気がしますね。

 

本家「オーシャンズ11」との違いは、女性の比率が高くなっている点でしょう。


この部分から見ると、韓国映画の方がアメリカ映画よりも、多様性を受け入れているのかもしれませんね。

 

 

 

PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 1,030 "Decide what not to decide"】

 

A few years ago, a bill to prevent second-hand smoking was submitted to the Diet in Japan.

 

It was reported that the government and the ruling party LDP (Liberal Democratic Party) postponed the bill created by the Ministry of Health, Labor and Welfare at that time.

 

The Ministry of Health, Labor and Welfare wanted to implement the strict bill to indoor smoking.

 

However, there was a conflict of interest among Diet members who have relationships with tobacco companies and farmers.

 

As a result, a loosely regulated bill for second hand smoking was passed the Diet and the law came into force in April 2020 in Japan.

 

I feel that the LDP has long been the ruling party, because of this "decision-making" method.

 

If the opposition is willing to take over the administration in the future, it may be necessary to have the kind of skills that the LDP has.

 

The material introduced today "You can't decide! Indecisive Pathology (Japanese only)" is a book recommended for indecisive people.

 

Let's function PDCA today!   

 

In case you would like to receive a notice at the time of PDCA Diary post, please utilize Twitter😊. https://twitter.com/MPdca 

プライバシーポリシー・お問い合わせ