今回紹介する資料「テヘランからきた男 西田厚聰と東芝壊滅」は、元東芝社長の西田厚聰氏に焦点を当てた珍しい本で、以下のフレーズが印象的でした。
「2011年の東日本大震災、そして福島第一原子力発電所の事故が起きなければ、東芝の原子力事業はどうなっていたと思いますか?
西田の答えは意外とあっさりしていた。
『事故が起きなくても原子力事業は同じような問題がおきたんじゃないでしょうか。
先延ばしされただけじゃないかな。
すべては経営の問題だから。
佐々木のようなことをしていたら、早晩行き詰ったんじゃないのかな』
3・11後に、どんな打つ手があったのでしょう。
『予測できないのは誰だって予測できなかったわけだから。
しかも3・11以前の段階で、世界の原子力事業の状況では、別にWH買収が間違っていたなんて僕は全然思ってないですよ。
ただ、問題は、3・11が起こったあと、状況は、ここで大きな変化があるわけだから、それに応じて、じゃあ世界の原子力事業はどうなっていくのかなと(予測しなければいけない)。
それに合わせて、例えば構造改革をやるとか、人員削減もするとかですね、手を打っていかなきゃいけない。
それが経営なんですよ。
それをなにもしてこなかったていうことでしょう。
結局は、そのまんまの形で持ってきちゃっていたわけでしょう』」(引用終わり)
それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!
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P.S. 私がフランスで学生に戻っていた頃、起業を経験した教員が「現状維持を選択するな」とよく行っていました。
ビジネススクールを出た人の多くは自分で事業を起こすか、企業の経営層になるわけですが、どのような局面でも「良い形に変えていく努力が必要」とこの教員は言いたかったわけですね。
2011年3月11日以降、東芝の経営環境は大きく変わったわけですが、経営が変化できなかったことを、西田氏は嘆いていたわけですね。
ただ、佐々木氏を後継指名したのは西田氏本人でした。
自分で選んだ後継者だった佐々木氏を非難するのは、不思議な感じがしたものです。
東芝は、現在も経営のチャレンジが続いています。
今後、どのような決着になるのか、これからも注目したいですね。
< Mr. PDCAのボンジュール英語「予測する」 = 「predict」>
今回出てきた「予測する」の英訳は、「predict」になります。
「予測できないのは誰だって予測できなかった」を英語で表現する場合、「No one could predict what was unpredictable」とすればよいですね😊。
The material introduced today "A man from Tehran, Atsutoshi Nishida and the destruction of Toshiba (Japanese only)" is a rare book focusing on former Toshiba President Mr. Atsutoshi Nishida, and the following phrases were impressive.
"What would happen to Toshiba's nuclear power business if the 2011 Great East Japan Earthquake and the accident at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station did not occur?
Nishida's answer was surprisingly simple.
'I think the nuclear power business had similar problems even if no accidents occurred.
I think it was just postponed.
It's all about management.'" (Unquote)
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