PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 1,779「共感こそが社会秩序の基盤」/ "Sympathy is the foundation of social order"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 1,779「共感こそが社会秩序の基盤

 

アダム・スミスと言えば、「近代経済学の父」というイメージが強いかもしれません。

 

日本では「国富論」がアダム・スミスの代表作であると思われがちですが、実は日本以外では「道徳感情論」の方が有名だったりします。

 

 

 「健康で借金がなく、心にやましいことない状態を幸福という。」

 

アダム・スミスは、「道徳感情論」で上記の名ゼリフを残しています。

 

実は、「見えざる手」という名言の入った「国富論」よりも、「道徳感情論」を先に刊行しており、一読の価値のある名著です。

 

 

今回紹介する資料「パーパス経営」は、「30年先の視点から現在を捉える」をキャッチフレーズにしており、「アダム・スミスの見えざる手」部分の以下のフレーズが印象的でした。

 

「スミスほど曲解されて後世に伝わっている思想家も珍しい。

 

国富論』の中では、一ヵ所だけ見えざる手(invisible hand)という表現は出てくるが、『神の(of God)』というフレーズはどこにもない。

 

そもそもスミスは、大学教授として経済学を担当する前は、倫理学を教えていた。

 

そのときの著書が『道徳感情論』である。

 

その中でスミスは、共感(sympathy)こそが社会秩序の基盤となると唱えている。

 

共感とは、他人の感情や行為の適切性を評価する能力であり、利害対立を超えた公平な判断を下すには、賢人(wise man)が必要だとしている。」(引用終わり)

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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P.S. アダム・スミスは「国富論」の中で有名なピン工場の例を用いて、分業の重要性を唱えています。

 

1人でピンを全て作るよりも、担当作業を分けた上で工程を進める方が効率はよく、生産性が高いことをアダム・スミスは説明しました。

 

一方で、分業が行き過ぎると人間は目の前の仕事にしか関心を示さなくなり、大局観を持てなくなるとも言っています。

 

分業が究極的に進むと、人は国防に関心がなくなり、他国から侵略される可能性が高くなるとも述べています。

 

現在は資本主義が整備され、アダム・スミスの時代よりも分業ははるかに進みました。

 

分業により生産性が向上するというアダム・スミスの理論は正しかったですが、人々は国防への意識をなくしたわけではありません。

 

アダム・スミスも人間であり、全てを予測することはできなかったみたいですね。

 

20世紀前半の大経済学者だったケインズは、「2027年に人間は働かなくてよくなるだろう」と予言していたことで知られています。

 

ロボットや人工知能の発達によって、人間が労働力を提供する必要がなくなるという仮説をケインズは立てていたようです。

 

2027年に、日本で誰も働かなくてよくなりそうな雰囲気は今のところなさそうです。

 

現在は社会全体が人手不足になっており、企業や役所で定年年齢の引き上げが議論されているほどです。

 

アダム・スミスだけではなく、ケインズといえども先を読むのはチャレンジングだったようですね😊。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「共感」 = 「sympathy

 

今回出てきた「共感」の英訳は、「sympathy」になります。

 

「共感こそが社会秩序の基盤」を英語で表現する場合、「Sympathy is the foundation of social order」とすればよいですね😊。

 

「Sympathy」と似た英単語に「empathy」がありますが、ネイティブはニュアンスを意識して、「sympathy」と「empathy」を使い分けているようです。

 

「Sympathy」は「他人の不幸や不運を理解し、気にかけること」の意味があり、「empathy」は「想像力を働かせて他人の気持ちや経験について理解・共有すること」というニュアンスが含まれています。

 

アダム・スミスは「道徳感情論」の中で「sympathy」を使っていますので、「他人の不幸や不運を理解し、気にかけること」の重要性を唱えていたわけですね。

 

「教えることは学ぶこと」とはよく言ったもので、毎日「ボンジュール英語」をブログに書くことは、とてもよい英語の学習になっています😊。

 

 

 

PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 1,779 "Sympathy is the foundation of social order"
 

The material "Purpose Management (Japanese only)" introduced this time has the catchphrase "Capturing the present from the perspective of 30 years ahead", and the following phrases in the "Invisible Hand of Adam Smith" part were impressive.

 

"It is rare for a thinker to be as distorted as Smith and passed down to posterity.

 

In The Wealth of Nations, the expression 'invisible hand' appears in only one place, but the phrase 'of God' is not found anywhere.

 

In the first place, Smith taught ethics before he was in charge of economics as a university professor.

 

His book at that time was 'The Theory of Moral Sentiments'.

 

In it, Smith argues that sympathy is the basis of social order.

 

Sympathy is the ability to assess the adequacy of others' feelings and actions, and says that a wise man is needed to make fair decisions that transcend conflicts of interest." (Unquote)

 

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