街を歩くと、参議院議員選挙の街頭演説に遭遇します。
ある政党は社会保険料削減を訴えており、高齢者にも原則3割負担を求めるべきと主張していました。
私の両親は後期高齢者で、「医療費が2割で助かっている」とコメントしていました。
1割負担の後期高齢者もおり、負担割合の低さから過剰医療の問題が指摘されているわけですね。
今回の選挙では珍しく、延命治療の議論も行われています。
日本では、胃ろう等の延命治療に保険(高額療養費)が適用されます。
本人の意思確認が取れない場合、病院は家族に対して、胃ろうを勧めるようです。
高額療養費で延命治療を行えるため、患者が受け取っている年金を使い、家族は病院に支払いを行う構図になっています。
海外では、胃ろうを虐待と考える国もあるようです。
食べられなくなったり、話せなくなった場合、無理に延命することは非人道的という考え方ですね。
死生観の違いかもしれませんが、日本では患者の苦痛よりも、延命が優先される傾向にあります。
ただ、現在の日本の医療制度が限界に近いことは確かでしょう。
なお、胃ろうは1979年にアメリカで小児患者用に開発されたものです。
食事が取れなくなった高齢者を想定していたわけでなく、障害を持った小児のために胃ろうは開発されました。
今回紹介する資料「ライフスパン:老いなき世界」は、以下のフレーズが印象的でした。
「ほとんどの人が恐れているのは命を失うことではなく、人間性を失うことなのである。
無理もない。
私の妻の祖父は長いあいだ患った末に、70代前半で世を去った。
最後の数年間は、植物状態にあった。
だが、心臓ペースメーカーを装着していたために、体が死のうとするたびに電気刺激で生へと舞い戻るのである。
いっておくが、『生へ』であって『健康へ』ではない。
これは、大きな違いだ。
私が思うに、健康な状態なしに生だけを引き延ばそうとするのは、断じて許しがたい罪である。
この点は重要だ。
寿命を延ばせても、同じくらい健康寿命を長くできないのなら意味がない。
前者を目指すのなら、後者も実現するのが私たちの道義的な責務である。」(引用終わり)
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よく知られているように、アメリカには国民健康保険がありません。
私は20年前、アメリカで生活していました。
当時、私はアメリカの金融機関に勤務しており、職場が提供する民間の医療保険に入っていました。
日本ではイメージしにくいですが、アメリカの医療保険の場合、保険料の多寡によって受けられるサービスが変わってきます。
私は保険料が一番安い医療保険に入っていたため、病院の予約が取りにくい事態に直面しました。
アメリカでは医療にも資本主義が浸透しているわけですが、悪いことばかりではありません。
今もそうですが、私は病院に極力行かないようにしています。
この10年間、私は歯医者以外の医療サービスを受けた記憶がありません。
それでも、日本で支払う健康保険料は同じです。
保険の原則からすると、おかしいですね。
健康を意識して生活しても、不摂生をしても、日本の健康保険料は変わらないからです。
日本では、アメリカの医療制度を批判する人が多いです。
ただ、日米両国の医療サービスを使った私としては、アメリカの方が合理的な部分はあります。
アメリカの場合、一部の富裕層しか、胃ろう等の延命措置を受けられません。
アメリカでは延命措置が自費になり、大部分の人は高額な医療費を払えないからです。
日本では、胃ろうを行っている人が26万人います。
胃ろうには高額療養費が活用されており、会社員等の現役世代が払う健康保険料、税金が原資です。
いきなり自費にするのは、政治的に難しいでしょう。
胃ろうを行う前に、本人に延命治療をしたいかどうか確認する事が重要になってきます。
日米どちらの仕組みがよいかは、意見が分かれるところです。
社会保険料は今回の選挙の争点になっていますので、各党の政策を確認してみてください。
それでは、期日前投票に行ってらっしゃい!
それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!
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< 本日のボンジュール英語「人間性」 = 「humanity」>
今回出てきた「人間性」の英訳は、「humanity」になります。
「人間性を失うことが問題」を英語で表現する場合、「Losing our humanity is a problem」とすればよいですね😊
The following phrases from the book introduced today, "Lifespan: Why We Age," left a strong impression on me:
"What most people fear is not losing their life, but losing their humanity.
And it is no wonder.
My wife's grandfather passed away in his early 70s after a long illness.
He was in a vegetative state for the last few years of his life.
Since he had a pacemaker attached to his heart, every time his body tried to die, an electrical impulse brought him back to life.
Let me say this: 'to life,' not 'to health.'
This is a big difference.
In my opinion, trying to extend life without a healthy state is an unforgivable sin.
This point is important.
There is no point in extending lifespan if we cannot extend healthy lifespan by the same amount.
If we aim for the former, it is our moral duty to achieve the latter as well." (Unquote)
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