アマゾン創業者のジェフ・ベゾスは、投資銀行の仕事をしていました。
私と同じくベゾスはニューヨークで金融の仕事をしていたのですが、これまた私と同じように金融の仕事に疲れたのか「とにかく西へ」という感じで、シアトルに向かいます。
1994年1月、ニューヨークからシアトルへの移動中にベゾスはAmazonの事業計画を書き上げます。
私と同じく金融からITの世界に入ったベゾスは、ニューヨークでのバンカー生活から離れたかったのでしょう。
今回紹介する資料「イノベーションの競争戦略」は、「発明家ではなく、イノベーターになれ」をキャッチフレーズにしており、「エンジニアを顧客としてジェフ・ベゾス」部分の以下のフレーズが印象的でした。
「ベゾスは2002年に、アマゾン以外のエンジニアが、アマゾンのECサービスのカタログから商品内容や価格などの情報を引き出して、自分たちのウェブサイトに公開できるようになるサービスを開始した。
これがAWSのスタートである。
AWSは、データベースなどの仕組みをクラウドで提供することを当初から目的としていたのではなく、アマゾンのECサービスを拡張する仕組みとして発表されたのである。
その後、2006年にベゾスは、AWSのサービスラインナップの拡充として、EC2とS3をそれぞれ発表。
この頃から、ウェブサービスを提供する上で不可欠なアプリケーション環境(EC2)とストレージ環境(S3)を組み合わせることで、外部事業者が独自のウェブサービスを提供することが可能となり、現在のAWSに近い形が生まれてきた。
アマゾンのECサービスの顧客は、最終的なサービスの消費者であるConsumerだが、AWSの顧客はConsumerに対してサービスを提供したい企業であり、特にその中でもエンジニアが対象となった。
AWSはそんなエンジニアに対して、『自社技術をエンジニア向けサービスとして提供』するという価値創造を果たした。
ベゾスは、AWSについて以下のように語ったという。
『イメージが一番近いのは電力網だと思います。
100年前、電力が欲しければ自分で発電プラントをつくる必要があり、実際、多くの工場がそうしていました。
でも、電力網が実用化されると、皆、発電機を捨てて電力網から電気を買うようになりました。
そのほうがいいからです。
そして、今、同じことがインフラストラクチャーコンピューティングという形で起きようとしているわけです。』」(引用終わり)
それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!
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P.S. 過去に紹介した資料「パーパス経営―30年先の視点から現在を捉える」の中で、ネスレ東北のスタッフが地元のスーパーマーケットで「ネスプレッソ」を置くというアイデアを実行した話がありました。
「AWSの顧客はエンジニア」とジェフ・ベゾスと定義づけましたが、ネスレ東北のスタッフは棚卸の作業をしながら、スーパーマーケットのフードコートに集まって話をしている高齢者向けにネスプレッソを紹介し、コーヒーを提供するようにしました。
このコーヒーは一杯100円で提供されたのですが、「美味しい」と評判になり、他の地域のスーパーマーケットでも同様の施策が実行されたそうです。
ベゾスもネスレ東北のスタッフもそうですが、当初の前提とは違うユーザーが使い始めてビジネスが拡大するケースが結構あったりします。
これがあるから、ビジネスは興味深いとも言えますね。
< Mr. PDCAのボンジュール英語「電力網」 = 「power grid」>
今回出てきた「電力網」の英訳は、「power grid」になります。
「イメージが一番近いのは電力網」を英語で表現する場合、「The image is closest to the power grid」とすればよいですね😊。
The material introduced today "Competitive Strategy for Innovation (Japanese only)" has the catchphrase "Be an innovator, not an inventor", and the following phrases were impressive.
"In 2002, Bezos launched a service that allows non-Amazon engineers to extract information such as product content and prices from Amazon's e-commerce service catalog and publish it on their website.
This is the start of AWS.
AWS was announced as a mechanism to expand Amazon's EC service, not from the beginning to provide a mechanism such as a database in the cloud.
Then, in 2006, Bezos announced EC2 and S3, respectively, as an expansion of the AWS service lineup.
From around this time, by combining the application environment (EC2) and storage environment (S3), which are indispensable for providing web services, it became possible for external businesses to provide their own web services, which is similar to the current AWS. Was born.
Amazon's e-commerce service customers are Consumer, the ultimate service consumer, while AWS customers are companies that want to serve Consumer, especially engineers.
AWS has created value for such engineers by 'providing their own technology as a service for engineers.'
'I think the closest image is the power grid.
100 years ago, if you wanted electricity, you had to build your own power plant, and in fact many factories did.
However, when the power grid was put into practical use, everyone started to throw away generators and buy electricity from the power grid.
Because that is better.
And now, the same thing is about to happen in the form of infrastructure computing.'" (Unquote)
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