PDCA日記 Vol. 1,707「うまくいかなくなるのではない、最初からうまくいっていない」
私はプロジェクト管理のコンサルタントをしていたのですが、うまくいくプロジェクトとうまくいかないプロジェクトの両方を見てきました。
うまくいくプロジェクトの場合、「辞め時」を責任者が決めています。
一方、うまくいかないプロジェクトでは、撤退タイミングを決めていないのです。
コントのような話ですが、これは本当だったりします。
うまくいくプロジェクトの場合、「2年連続赤字の場合は撤退する」という形で「辞め時」のラインを引いているのです。
うまくいったプロジェクトの例は、日露戦争時の日本政府首脳の動きでしょう。
「早い段階で戦局を有利な状況に持っていき、アメリカの仲介で講和に持ち込む」前提に基づき、日本政府はロンドンに高橋是清を送って戦費を調達し、金子堅太郎がワシントンでアメリカ政府と交渉していました。
当時の日本政府首脳は、撤退タイミングを常に意識して動いていたと言えますね。
その40年後、撤退タイミングを決めずにアメリカとイギリスと開戦し、日本が壊滅寸前になってしまうのですが。
今回紹介する資料「BIG THINGS」は「どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか？」という命題に挑んでおり、以下のフレーズが印象的でした。
「プロジェクトというプロジェクトが、形だけの性急な計画立案を経て、すばやく始動する。
計画が実行に移されるのを見て、誰もが満足する。
だが計画フェーズで見過ごされ真剣に検討されなかった問題がすぐに露見し、急いで事態の収拾に奔走する。
するとまた別の問題が発生し、さらに奔走する。
プロジェクトがうまくいかなくなると言うが、この言い方には語弊がある。
プロジェクトはうまくいかなくなるのではない。
最初からうまくいっていないのだ。」（引用終わり）
それでは、本日もPDCAを回して行きましょう！
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＜ 本日のボンジュール英語「語弊がある」 = 「misleading」＞
今回出てきた「語弊がある」の英訳は、「misleading」になります。
「この言い方には語弊がある」を英語で表現する場合、「This phrase is misleading」とすればよいですね😊。
The material "BIG THINGS'' introduced this time challenges the proposition "What did the people who achieved the big things do?'' and the following phrases were memorable.
"A project begins quickly after a formal and hasty planning process.
Everyone is satisfied when they see the plan put into action.
However, problems that were overlooked and not seriously considered during the planning phase are soon exposed, and they rush to put things right.
Then, another problem arises, and he becomes even more frantic.
It is said that the project will not go well, but this is a misnomer.
The project is not going to fail.
Things didn't go well from the beginning." (Unquote)
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