先日のPDCAカフェで、ある方が以下のような興味深いコメントをされていました。
「最近、私の会社ではPDCAという言葉が出るようになり、良い兆候だと思います。ただ、実際にはPDCAと口では言いながら、P（計画）とD（実行）だけを繰り返しており、肝心のC（検証）、A（改善）がないケースが多いと感じています。」
上記の問題意識を聞いて思い出した本が、今回紹介する「経営参謀」で、PDCAのCがない状況が発生する要因について、以下のように説明をしています。
「PDCAの C ができない理由をよく考えていないことが問題なのだ。
これができないのは、Pがちゃんとしたプランになっていないからなのだ。
多くの会社では、Pにもなっていない状態、アイデア（Idea）だけで実行している。
もちろんP、プランニングにおいては、良いアイデアが重要なのは間違いない。
良いアイデアならば成功確率は上がる。
しかし、思いつきばかりを力任せに実施している場合も多い。
これこそ時間と金の浪費の状態だ。」（引用終わり）
本書が言う「思いつきばかりを力任せに実施している」のは、どこの会社でも多かれ少なかれ見られる現象ですが、これを避ける一番簡単な方法は、「続けられないことを始めない」ことだと考えています。
私がお世話になった企業でも、様々なプロジェクトが立ち上がりましたが、1年以上改善が続いているものは、かなり限られていると感じています。
「とりあえず始めてみる」というのは一つのビジネス戦術だと思いますが、始める前に「続けられるかどうか」をきちんと吟味した上で開始することによって、アイデアではなくプランが実行される可能性が高まると思います。
ビジネスですので、きちんと考え抜いて始めた計画が上手くいかないケースも当然あります。
そのような場合は、「なぜ上手くいかなかったのか？」という根本原因分析を行って、再発防止策を上席者に報告した上で、承認を得てからプロセスを止めるということが重要になります。
根本原因分析と再発防止策がないまま、「アイデアで始まり、いつの間にか終わっていたプロジェクト（プロジェクト管理の業界では「彗星」と呼ぶ）」が頻発すると、同じ失敗をあちこちで繰り返すことになります。
それでは、本日もPDCAを回して行きましょう！
PDCA日記が更新されたら通知が欲しいという方がいましたので、そのような場合は Twitter をご利用ください :-)。https://twitter.com/MPdca
P.S. 思いつきで始めたプロジェクトでも、長続きするものがあり、この辺が世の中の面白いところです。
PDCA日記自体が、当初は彗星（どこからともななく現れ、いつの間にか消えるプロジェクト）の典型例であると多くの方が思っていたことでしょう（当の私が、アイデアどころか冗談半分で始めたくらいですから :-)。
PDCA日記が続いている理由は単純で、勉強になるからであり、皆様からのコメントやフィードバックがビジネスの大きな糧になっているためです。
最近は本を手に取ると、まずPDCA日記に使えそうな箇所を探し出しており、読書の楽しさよりも優先されている状態です。
人生何が起こるか分からないものですね、フッ :-)。
＜Mr. PDCAのボンジュール英単語「彗星」=「comet」＞
今回出てきた「彗星」を英語では、「comet」と言いますが、元々はギリシャ語の「長い髪の毛をした星」に由来しているそうです。
定期的に地球周辺にやってくる彗星の話題が時々ニュースになっていますが、「～年に一度」という感じで周期性を英語で表す場合は、「once every ～ year(s)」というフレーズが便利です。
「あの彗星は、10年に一度地球の周辺に現れる」という意味の場合、「That comet appears once every ten years around the earth」という感じになりますね :-)。
彗星の話をすると、いつも藤井フミヤの名曲「Another Orion」を思い出します。
以前、カラオケに一緒に行ったことがある人から、「また、Another Orionを聞かせてください」と言われたことがある名曲です（私の曲ではないけれど、私は歌が得意です :-)。
「たとえどんなに離れていても～♪ あの星を見上げている～♪ いつでも～♪」
At the PDCA cafe the other day, one participant made the following interesting comments.
"I think that the word PDCA has been discussed recently in my workplace and this is a good sign for the organization.
However, I felt that this company is repeating only P (Plan) and D (Do). In many cases, there is no C (Check) or A (Action)."
The material to be introduced today “Mind of Executive Counselor (Japanese only)” explains the factors that cause situations where there is no PDCA's C as follows.
"The problem is that we are not thinking about why PDCA C cannot be functioning well.
The reason we cannot implement PDCA cycle is that P (Plan) is not becoming appropriate plans.
In many companies, employees are not implementing plans, but they are just executing their ideas.
Needless to say, there is no doubt that good ideas are important in the stage of planning.
If we have good ideas, the probability of success goes up.
However, there are many cases where only ideas are carried out and it would be a waste of time and money." (Unquote)
In the organizations where I supported as a consultant, there are many projects, but only a few of them have been continued for more than 1 year.
Since we are doing business, some plans could not be continued and it cannot be helped.
In such a case, it is important to conduct root cause analysis and properly report preventive measures to your managers.
Without root cause analysis and preventive measures, the same failure will happen around the organization.
Let's function PDCA today!
In case you would like to receive a notice at the time of PDCA Diary post, please utilize Twitter :-). https://twitter.com/MPdca
P.S. In case of PDCA diary, I had no concrete plan or idea, so I just started this project with half a joke, to tell you the truth :-).
This world is interesting enough, because this joking project (?) continues more than a year.
There are long-lasting projects that I started with in my mind, and this is an interesting part of the world.
The reason of continuity is simply because readers' comments and feedback are valuable for my business.
Nowadays, when I take a book, I first search for phrases that can be used in PDCA diary :-).
Life is interesting, because unexpected things happen :-).
