【PDCA日記 Vol. 630「一番頼りになるのは米ドル」】
私は2016年に自営を始めてから、ネクタイをしない生活を送っています。
実は、「ネクタイのない社会があれば素晴らしい」と思っているくらいです。
中東のイランではネクタイが「欧米の象徴」と考えられており、政治家を含めて、イラン人男性はネクタイをしていません。
イランはアメリカとの関係がこじれており、クレジットカード決済ができない社会になっています。
「なぜイランでクレジットカードが使えないのだ?」と思われるかもしれませんが、アメリカがイランに対して経済制裁を行っており、クレジットカードを含めて国際的な金融取引から除外されているのです。
クレジットカードが使えないイランでは、基本的に商取引が現金で行われます。
この仕組みでは、金融業務の近代化が進まないだけではなく、海外からの投資が入りにくく、外国人観光客も訪れにくくなってしまいます。
アメリカに睨(にら)まれてしまうと、経済発展がチャレンジングな状況になっており、実際にイランは社会インフラの整備なども遅れています。
今回紹介する資料「どうする! ?感染爆発! !」は「日本はワクチン戦略を確立せよ!」をキャッチフレーズにしており、「中国がアメリカに勝てない理由」部分の以下フレーズが印象的でした。
「私はあちこちのコラムで『中国はアメリカに絶対勝てない』と言ってきました。
なぜかと言えば、根本的な話をすると、勝てない最大の理由は、世界の経済秩序はアメリカを中心に回っていて、中国は足元にも及ばない。
人民元も香港ドルも結局、米ドルとの交換が可能であることによって、信用が裏打ちされています。
米ドルと交換できなかったら、誰も香港ドル、あるいは人民元を持とうとしないでしょう。
世界の主な銀行は、すべてニューヨークに支店を持っています。
なぜかと言えば、国際取引はニューヨークの支店の口座間で資金移動して決済するからです。
そのニューヨーク支店に対して『香港ドルあるいは人民元とドルを交換したら、もうニューヨークで取引させないからね』と通知するだけで、終わりです。
中国がアメリカに勝てない二番目の理由は、中国人自身がそれを知っている。
中国共産党の幹部たちははぜ、米ドルで秘密資産を持っているのか。
逃げるときに、一番頼りになるのが米ドルだからです。
つまり、いざとなったら人民元など何の役にも立たない、と知っている。
『欧州のユーロや日本の円もあるじゃないか』と思われるかもしれませんが、ユーロや円を欲しがるのは、米ドルに交換できるからですよ。
交換できなかったら、残念ながら、人民元や香港ドルと同じように『ただの紙屑』です。
日本人も、それを忘れて、あまり調子にのってはいけません。」(引用終わり)
それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!
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P.S. 皆様の中には、外国為替証拠金取引(以下、「FX」)などで米ドル取引をしている方がいるかもしれません。
皆様が日本の銀行で米ドルを購入した場合、目には見えませんが、ニューヨークの決済システムを経由して米ドルを調達していることになります。
日本の主要銀行はニューヨークに決済用口座を持っており、そこを経由できるため、我々は日本に居ながらにして、米ドルを買ったり、売ったりできるわけです。
戦前のように、日本がアメリカと敵対していると、米ドルを調達できなくなり、現在のイランのように、自国内だけで経済を回さなければなりません。
太平洋戦争が勃発する前、アメリカからの経済制裁を受けて日本は追い詰められていったわけですが、米ドルを調達できなくなるということは、国にとっても企業にとっても大きな痛手となります。
我々は普段意識することもなく、自由貿易の恩恵を受けて生活しているわけですが、経済制裁を受けている社会がどのようなものか知りたい人は、一度イランを訪れてみるとよいかもしれませんね。
< Mr. PDCAのボンジュール英語「頼りになる」=「reliable」>
今回出てきた「頼りになる」の英訳は、「reliable」になります。
「一番頼りになるのは米ドル」を英語にする場合、「The most reliable is the US dollar」とすればよいですね😊。
The material introduced today "What to do for infection explosion! (Japanese only)" has a catchphrase "Japan should establish a vaccine strategy!" and the following phrases were impressive in the part "Why China cannot beat the United States".
"I've said in columns here and there that China can never beat America.
Basically, the biggest reason why China can't win is that the world's economic order revolves around the United States, and China is not even close to their feet.
Both the RMB and the Hong Kong dollar are ultimately backed by the ability to exchange for the US dollar.
If it cannot be exchanged for US dollars, no one will try to have Hong Kong dollars or RMB.
All the major banks in the world have branches in New York.
The reason is that international transactions are settled by transferring funds between accounts at a branch office in New York.
If necessary, the U.S. government can tell the banks that, 'If you exchange dollars for Hong Kong dollars or RMB, you won't be able to trade in New York anymore.'
The second reason China can't beat the United States is that the Chinese themselves know it.
Why do Chinese Communist Party executives have secret assets in US dollars?
The US dollar is the most reliable way to escape.
In other words, they know that the RMB is of no use in the event of an emergency.
You might think, "There are European euros and Japanese yen," but people want euros and yen because they can be exchanged for US dollars.
If you can't exchange for US dollars, unfortunately, euro and yen would be just a piece of paper, just like the RMB and Hong Kong dollars.
The Japanese shouldn't forget about it and get too cocky." (Unquote)
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