PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 890「賢い人がなぜ決断を誤るのか?」/ "Why do smart people make mistakes?"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 890賢い人がなぜ決断を誤るのか?

 

今回紹介する資料「賢い人がなぜ決断を誤るのか?」は、「意思決定をゆがめるバイアスと戦う方法」を開設しており、「ケネディ vs ケネディ」部分の以下のフレーズが印象的でした。

 

「集団による意思決定の両極を示す歴史上の出来事がある。

 

第8章では、ケネディ大統領のチームがピッグス湾侵攻に関して愚かな意思決定をしたことについて述べた。

 

しかし、その18ヵ月後に起きたキューバ・ミサイル危機では、ケネディ大統領は非常に冷静に対処し、解決に導いた。

 

この一件は現在でも、国際関係学や交渉学の授業で、チームワークの成功例としてしばしば取り上げられている。

 

ピッグス湾侵攻とキューバ危機に対する意思決定が異なったのは、チーム構成が違ったからではなく(基本的には同じだった)、ケネディ大統領が別の手法を採用したからだ。

 

ピッグス湾の攻撃を受けたあと、キューバソビエト連邦との関係を強化した。

 

米国はソ連キューバに核ミサイルを配置したのではないかと疑い、1962年10月14日にそれが事実であることを確認した。

 

ミサイルは、米国の東海岸の全都市を核攻撃の射程内に収めていた。

 

米国にとってそれは容認できない脅威だった。

 

ケネディ大統領は急いで14人で構成される委員会『エクスコム(国家安全保障会議執行委員会』を発足させた。

 

ピッグス湾の危機が始まった時、ケネディは幹部から、『何もしない』か『キューバに侵攻するか』の二者択一を迫られた。

 

アドバイザーの多くは『侵攻』を支持した。

 

しかし、キューバ・ミサイル危機では、ケネディは弟のロバートが提案した別のアプローチを探った。

 

キューバ危機を研究する歴史家によると、ミサイルの発見後、エクスコムは『強硬路線』に傾いていた。

 

しかし、そこから徐々に離れ、国防長官ロバート・マクナマラが提案していた海上封鎖案を採用した。

 

一部のメンバーが公然と反対したにもかかわらず、大統領は次第にこの案の価値を確信するようになった。

 

議論は白熱し、時には予想外の展開を見せた。

 

空爆が有力な選択肢になったこともあったが、国務次官ジョージ・ボールは、20年前に米国が経験した真珠湾への奇襲攻撃を例に挙げて、それを阻止した。

 

真珠湾攻撃にたとえたことで、同僚たちは、敵国や国際世論の視点から、空爆がどんな結果を招くか否が応でも想像した。

 

キューバ・ミサイル危機への対応は、チームワークの成功の典型だとみなされている。

 

このチームは、ピッグス湾侵攻を決めたチームとほぼ同じメンバーで構成されていたが、行動は根本的に異なっていた。

 

このチームは、性急な判断を避けた。

 

二者択一ではなく、様々な代替案を創出して検討するように自分たちを追い込んだ。

 

それらの選択肢と可能な組み合わせについて、どんな意見や反論でも口に出すことを奨励し、メンバーが意見を変えることも認めた。

 

さらに、それぞれの選択肢がもたらす反応や結果を評価するために、積極的に情報を探した。

 

つまり、エクスコムは、効果的な意思決定を下すための作業プロセスを採用していたのだ。

 

ケネディ大統領は、単に優秀な人間を集めるだけでは不十分だとわかっていた。

 

チームが正しい方法を選択し、正しいプロセスを踏むことが必要だ。」(引用終わり)

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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P.S. 今回紹介する資料「賢い人がなぜ決断を誤るのか?」の第8章で解説されている「ピッグス湾侵攻(Bay of Pigs Invasion)」は、1961年に在米亡命キューバ人部隊がアメリカ中央情報局(CIA)の支援の下、グアテマラで軍事訓練の後、キューバに侵攻してフィデル・カストロ革命政権の打倒を試みた事件です。

 

ピッグス湾侵攻は、アメリカ政府が実施した作戦の中でも「大きな失敗例の一つ」と考えられています。

 

ピッグス湾侵攻の敗因は色々な文献や論文で議論されていますが、「キューバ侵攻が唯一の作戦」という考え方に支配された集団の中では、作戦のおかしな部分等が指摘されなかった点が指摘されています。

 

また、CIAがキューバ政府軍の勢力を過小評価し「キューバ軍の一部が寝返る」という根拠がない判断をするなど杜撰な作戦計画であったことも敗因であると考えられています。

 

更に、事前に作戦の実施がキューバ側に漏れていたこと、ケネディ大統領への説明が不十分で軍部・CIAと政府内での作戦の認識にズレがあり、命令が二転三転したことなども失敗の原因とみられています。

 

ピッグス湾侵攻の20年前に起こった真珠湾攻撃(1941年)も、集団的思考の失敗例として研究対象になっています。

 

未だに、当時の日本軍が真珠湾を攻撃した理由がはっきりしておらず、「アメリカを奇襲して士気を落とし、早期の講和に持ち込む」という希望的観測に基づいて、大本営が判断したと考えられています。

 

結果的に、アメリカは「リメンバー・パールハーバー」の掛け声で士気を高め、戦力に勝る米軍が日本軍を凌駕したのはご存じの通りです。

 

企業経営においても、「優秀な集団」と考えられていた会社がおかしな判断を行い、壊滅したケースは結構あります。

 

ピッグス湾事件の失敗は色々な意味で参考になりますので、皆様も是非「賢い人がなぜ決断を誤るのか?」を読んでみてください😊。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「凌駕する」 = 「surpass

 

今回出てきた「凌駕する」の英訳は、「surpass」になります。

 

「米軍が日本軍を凌駕した」を英語で表現する場合、「U.S. Army surpasses Japanese Army」とすればよいですね😊。

 

 

<マドモアゼルPDCAのメルシー映画「L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。」>

  

本日は、上白石萌音主演の映画「L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。」 を紹介します。

 

L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。

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原作は漫画「L・DK」で、こちらも面白かったですね😊。

 

L・DK(11) (別冊フレンドコミックス)
 

 

映画「L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。」は、1人暮らしをする女子校生の主人公である西森葵(にしもりあおい:上白石萌音)と、彼女のアパートの隣室に越して来た「王子」こと久我山柊聖(くがやましゅうせい:杉野遥亮)が繰り広げるラブコメディーです。

 

葵と仲のよい友人である渋谷萌(しぶやもえ:高月彩良)が柊聖に告白しますが、「キモイ」の一言で振られてしまいます。

 

このことから、葵は柊聖を冷徹な嫌な人間だと思っていましたが、隣に住んでいることもあって、彼の優しい笑顔や良い部分も垣間見えるようになります。

 

その後、あるハプニングによって、柊聖が葵の部屋で同居することになるのですが、この後の展開は是非映画でご確認ください😊。

 

青春時代を取り戻したいビジネスパーソンに、今回紹介する映画「L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。」はお勧めの作品です。

 

L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。」のメルシー評価【クロワッサン3個:🥐🥐🥐】

 

【マドモアゼルPDCAコメント】私自身、高校を卒業して1人暮らしを始めたため、今回紹介する映画「L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。」は感情移入することができました。

 

1人暮らしを検討しており、家族の反対にあっている人はこの映画をみて、対策を考えてみましょう😊。

 

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PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 890 "Why do smart people make mistakes?"
 

The material introduced today "You're About to Make a Terrible Mistake" has a catchphrase "How Biases Distort Decision-Making and What You Can Do to Fight Them" and the following phrases in the "Kennedy vs. Kennedy" part were impressive.

 

"There are historical events that show the two extremes of collective decision-making.

 

Chapter 8 mentioned that President Kennedy's team made silly decisions about the Bay of Pigs invasion.

 

However, in the Cuban Missile Crisis 18 months later, President Kennedy dealt very calmly and led to a solution.

 

This case is still often mentioned as a successful example of teamwork in international relations and bargaining classes.

 

The decision-making for the Bay of Pigs invasion and the Cuban Missile Crisis was different not because of different team configurations (which were basically the same), but because President Kennedy adopted a different approach.

 

After being attacked by the Bay of Pigs, Cuba strengthened its ties with the Soviet Union.

 

The United States suspected that the Soviet Union had deployed a nuclear missile in Cuba, and confirmed that it was true on October 14th, 1962.

 

The missile kept all cities on the east coast of the United States within range of a nuclear attack.

 

It was an unacceptable threat to the United States.

 

President Kennedy hastily launched the 14-member committee ExComm (Executive Committee of the National Security Council).

 

When the Bay of Pigs crisis began, Kennedy was forced by his executives to choose between 'do nothing' or 'invade Cuba.'

 

Many of the advisors supported the invasion.

 

But, during the Cuban Missile Crisis, Kennedy sought another approach proposed by his younger brother Robert.

 

According to historians studying the Cuban Missile Crisis, Excom was leaning towards a hard line after the missile was discovered.

 

However, he gradually moved away from it and adopted the naval blockade proposed by Secretary of Defense Robert McNamara.

 

The president gradually became convinced of the value of the proposal, despite some members' open opposition.

 

The debate was heated and sometimes unexpected.

 

Airstrikes were once a powerful option, but Under Secretary of State George Ball stopped it, citing the US surprise attack on Pearl Harbor 20 years ago.

 

By analogy to the attack on Pearl Harbor, his colleagues imagined from the perspective of enemy nations and international public opinion what the consequences of airstrikes would be.

 

Responding to the Cuban Missile Crisis is seen as typical of successful teamwork.

 

The team consisted of almost the same members as the team that decided to invade the Bay of Pigs, but their behavior was radically different.

 

This team avoided hasty decisions.

 

Instead of choosing between the two, they forced themselves to create and consider various alternatives.

 

Encouraged any opinions or counterarguments about those options and possible combinations, and allowed members to change their views.

 

In addition, we actively sought information to assess the reactions and outcomes of each option.

 

In short, Excom had adopted a working process to make effective decisions.

 

President Kennedy knew that simply gathering talented people was not enough.

 

The team needs to choose the right method and go through the right process." (Unquote)

 

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