PDCA日記 / PDCA Diary

継続は創造だ! / Continuity is Creation!

PDCA日記 / Diary Vol. 1,091「返報原則と引継ぎ」/ "Principle of Reciprocity & Handover"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 1,091「返報原則と引継ぎ」】
 

過去のPDCA日記でも紹介していますが、私が学生に戻っていた時に一番興味深いと思った科目は「交渉論」で、最近は交渉関連の書籍も増えてきています。

 

今回紹介する資料「交渉学が君たちの人生を変える」は、付け焼き刃の交渉論を展開するのではなく、「交渉は駆け引きではない」と断言した上で、以下のように説明しています。

 

「世間に出回っている交渉の本の中には、高圧的に出て成功を導く『悪魔の交渉術』やウソやハッタリを勧めるものも存在する。

 

たいていは近視眼的で、目の前の価格に関心がある場合が多い。これらの方法は、その場ではうまくいっても、やがて悪評の元となり、自分自体の首を絞めることになる。世間は狭いのだ。」(引用終わり)

 

今回紹介する資料「交渉学が君たちの人生を変える」はまた、「返報原則を理解する」部分で、「返報原則は人種や文化、時代を問わず、世界中どこでも観察できる普遍的原則であり、人間の共同生活を支えている」と解説しています。

 

返報原則は、「善意を与えられたら善意を返し、ひどい扱いを受けたら怒ってお返しする」という当たり前の原則です。

 

今回紹介する資料「交渉学が君たちの人生を変える」によると、「交渉には、この返報原則が強く働く」と強調しています。

 

返報原則の効果として、本書は「交渉の一方的な中止を妨げる効果がある」とも述べています。

 

洋服店で服を見ている時、「試着だけでもどうぞ」と店員さんに言われ、試着すると断りにくくなるのも、一種の返報原則ですね(店員さんに親切にしてもらったので、「買わないと悪い」と感じるため😊)。

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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交渉学が君たちの人生を変える

交渉学が君たちの人生を変える

 

 

P.S. 返報原則はビジネスパーソンにとって有益な理論であり、あまり重視されないことですが、「退職時にきちんと引継ぎを行う」ことが、その後のキャリアにとって極めて重要であると私は考えています。

 

引継ぎがきちんと行われない場合、後任者が大変であることは勿論ですが、前任者のその後のキャリアに大きく影響します(本人は気づいていないケースが多い)。

 

私の前職では、一旦外の世界に出て戻ってくる人が結構いました(いわゆる「出戻り」ですね😊)。

 

その場合、人事部から「Mr. PDCA はAさん(戻ろうとしている人)と一緒に働いていたそうですが、どうでしたか?」というリファレンス(人物確認)がありました。

 

私の場合、きちんと引継ぎをした人については「また一緒に働きたい」と伝えていました。

 

一方で、退職時の引継ぎが不十分だった人については、「NG」の回答をしていました。

 

現在でも、前職の元同僚やチームメンバーから、「リファレンス・コール(外資系企業等が応募者の元上司等に人物確認を電話で行うこと)を受けて欲しい」という依頼が時々来ます。

 

引継ぎをきちんとしていた人のリファレンス・コールは引き受けますが、引継ぎをきちんとしなかった人からの依頼は断っています(ポジティブな回答ができないためです😊)。

 

退職する際、「面倒である」という近視眼的な思考で引継ぎをおざなりにしてしまうと、将来のキャリアの選択肢が狭まる可能性があります(実際に狭くなります)。

 

お気づきの方がいるかもしれませんが、ファンタジーの世界であるディズニーランドでも、「引継ぎが重要だよ!」というメッセージが流れています。

 

"That it's time we're aware ~♪ It's a small world after all ~♪"
小さな世界 - by ミッキー & ミニー

 

"引継ぎをしないと~♪リファレンスしてくれなくなる~♪"
- No Handover, No Reference ! - by Mr. PDCA

 

小さな世界

小さな世界

 

 

<Mr. PDCAのボンジュール英語「近視眼的な」=「myopic」>

 

今回出てきた「近視眼的な」を英語にすると、「myopic」になります。

 

先日のPDCAカフェで、「細かいことを日々頑張っているのだが、今の職場では短期的に目立つことだけが評価される傾向にある(In my workplace, only outstanding work tends to be evaluated with a myopic view)と感じている」という悩みを吐露される方がいました。

 

私からは、「細かいことをきちんとしているか意外と周りは見ているもので、数年後、十数年後に『あの人は細かい作業をきちんとやっていた』ということから大きなチャンスが来るかもしれませんよ」と伝えました。

 

それを実感しているのが誰か知りたい方は、Mr. PDCAに直接聞いてみましょう(フフフ :-)。

 

交渉学が君たちの人生を変える

交渉学が君たちの人生を変える

  • 作者:印南 一路
  • 発売日: 2018/12/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

<マドモアゼルPDCAのメルシー映画「じゃない方の彼女」>

 

本日は、ドラマ「じゃない方の彼女」を紹介します。

 

 

ドラマ「じゃない方の彼女」の主人公は、美人妻と子供に囲まれて何不自由ない日々を過ごす大学准教授である小谷雅也(濱田岳)です。

 

大学で教員として幸せな日々を過ごしていた雅也でしたが、同じ大学に通う野々山怜子(山下美月)にスーパーマーケットのエレベーターで偶然出会います。

 

その日を境に、偶然の出会いが連続して雅也は怜子に惹かれてしまい、道ならぬ恋の沼にはまっていくストーリーです。

 

そう言えば、先日のランチで「Mr. PDCAはどうしてそんなに大量の文章を書けるのですか?」という質問を頂きました。

 

私は2011年4月にフランスの大学院で修士課程を終え帰国したのですが、ビジネスの世界に戻るか、博士課程に進んで研究者になるかという選択肢がありました。

 

結果的に私はビジネスの世界に戻ったわけですが、博士課程に進み研究者になっていた場合は文献を読み、論文を書くことが仕事になっていたことになります。

 

博士論文を執筆する場合、日本語であれば大体100万文字くらい必要になりますが、このPDCA日記を含めて自営を始めてから、500万文字以上の文章を作成してきたことになります。

 

誰も読まない博士論文を執筆するよりも(失礼!)、世界中の方々に読んで頂けるプラットフォームで文章を作成する方が有意義であると私は思っており、2011年4月にビジネスに戻るという私の判断は結果的に正しかったことになります。

 

皆様の中でも、過去の判断を後悔したり、悩んでいる方がいると思いますが、かなり先にならなければ結果は分からないこともありますので、目の前のことに集中する方が合理的だったりします。

 

目の前の仕事に集中しながら、映画やドラマで別の世界を楽しむということがバランスの取り方かもしれませんね。

 

ドラマ「じゃない方の彼女」は、余りにも日常とかけ離れていますが、エンターテインメントとしては十分楽しめる作品でした。

 

 

 
PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 1,091 "Is Japanese ability more important than English ability?"】
 

As I mentioned in the past PDCA diary, what I found most interesting at Business School was "Negotiation Class", and recently, many related books are being published.

 

 The material to be introduced today "Plan B makes your life better (Japanese only)" is explaining the details of negotiation theory and the following phrases were impressive.

 

"Some books are introducing shallow negotiation skills, but most myopic methods will not be lasting for a long time."

 

This book reiterates that "Understanding the principle of reciprocity is the key for negotiation.

 

The principle of reciprocity is a universal and can be accepted anywhere in the world".

 

The principle of reciprocity is a very simple and easy to understand theory that "If you are treated fairly, you will respond to the opponent with fairness. In case the counterpart treats you in an inappropriate way, you will respond with anger".

 

As an effect of the principle of reciprocity, this book states that "You can prevent unilateral cancellation of negotiations".

 

When I am looking at clothes in the shop, the clerk often tell me that "Please try it on".

 

In case you try that wear on, it would be difficult not to purchase it and it is a typical effect of the principle of reciprocity :-).

 

The principle of reciprocity can be applicable for the business world and handover process will be the key to be a successful business person in a long term perspective.

 

One of the challenges at Works is that some retirees do not handover his or her tasks to the successors appropriately.

 

My former colleagues and team members sometimes ask me to receive reference calls for job hunting, but I am refusing in case that person did not handover his or her job in the previous workplace properly.

 

This is a typical example of the principle of reciprocity, I suppose (No Handover, No Reference!).

 

Let's function PDCA today!   

 

In case you would like to receive a notice at the time of PDCA Diary post, please utilize Twitter😊. https://twitter.com/MPdca 

 

P.S. Even in Disneyland, which is a fantasy world, we can hear a message that "Handover is important!"

 

"That it's time we're aware~♪ It's a small world after all~♪"
- It’s A Small World - by Mickey & Minnie

 

It’s A Small World

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