PDCA日記 / PDCA Diary

継続は創造だ! / Continuity is Creation!

PDCA日記 / Diary Vol. 1,714「長所を伸ばすのは楽である」/ "Easy to extend your strengths"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 1,714「長所を伸ばすのは楽である」
 

 

私が学生に戻っていたころ、繰り返し言われたことの一つに、「得意な分野で勝負しろ」ということがあります。

 

スペシャリストとして得意分野を伸ばしつつ、専門領域ではないところでもジェネラリスト的な知見を広げていくビジネスパーソンは、「T型人材」と呼ばれています。

 

T型人材の「T」の縦棒(I)は専門性の深さを意味し、横棒(ー)は知見の広さを意味しています。

 

スペシャリスト兼ジェネラリストがT型人材であるのに対して、スペシャリストは「I型人材」、ジェネラリストは「一(いち)型人材」と呼ばれています。

 

私の最初の職場だった外資系金融機関は、スペシャリストの集団だったため、I型人材の宝庫だったわけですね。

 

一方、日本の銀行など定期的なローテーションが行われている伝統的な組織では、ジェネラリストである一型人材が好まれる傾向にあります。

 

ビジネススクールに行くと、基礎科目として会計、財務、組織論、マーケティング、戦略などが必修科目になっています。

 

真のリーダーになるためには、1年目の基礎科目をきちんと履修した上でジェネラリスト(ー型人材)になり、2年目に専門科目を受けることによって、スペシャリスト(I型人材)として専門性を伸ばし、T型人材として社会に出てもらおうというわけですね😊。

 

アメリカやヨーロッパの企業では、スペシャリスト(I型人材)採用が主流であるため、ビジネススクール出身者がジェネラリスト(ー型人材)としての知見を身に付けたT型人材を、幹部候補として入社させるのは非常に合理的であるとビジネススクールを卒業した10年後の今更ながら感じています。

 

今回紹介する資料「世界の名言 481は、「結果を出すために知っておきたい!をキャッチフレーズにしており、以下フレーズが印象的でした。

 

「短所を直すにはすごいエネルギーが必要だけれど、長所を伸ばすのは楽である。

 

ぼくでも社長が務まった』より。

 

ぼくでも社長が務まった

ぼくでも社長が務まった

 

 

短所を直すことに莫大な労力をかけるより、長所をさらに伸ばすように努力したほうが得策だろう。

 

自分の短所と長所をよく見極めて、積極的に取り組もう。」(引用終わり)

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

PDCA日記が更新されたら通知が欲しいという方がいましたので、そのような場合は Twitter をご利用ください😊https://twitter.com/MPdca 

 

 

P.S. 経営者や管理職の方で、「不得意分野の克服が課題である」とコメントされるケースが時々あります😊

 

そのような場合、自分の苦手分野を伸ばそうとするよりも、それが得意な人に来てもらい、代わりにやってもらう方が効率的です。

 

その際、「自分は苦手な分野だから宜しく頼むよ」と事実を伝えることがポイントになります。

 

そうすることで、チームメンバーや部下の人たちは、社長や上司の苦手分野を理解でき、自ら動く範囲が広がり、彼ら、彼女らにとっても活躍の可能性が大きくなるからです😊。

 

一番良くないのは、社長ができないことを「できる」と言ってしまうことです。

 

できないことを「できる」、分かっていないことを「分かっている」ということは、ビジネスパーソンがしてはいけないことの最たるものです。

 

過去のPDCA日記で、ソクラテスの「無知の知」を紹介しました。 

 

 

ソクラテスが「西洋最大の哲学者の一人」と呼ばれる背景には、「自分には知らないことがあることを知っている」という「無知の知」を理解していたことがあるのでしょう。

 

ビジネスを成功させた経営者は全知全能感を持ってしまいがちですが、全知全能であるのは神だけであり、人間は全知全能にはなりません。

 

現代の無知の知の例としては、ゼロックス元会長のアン・マルケイヒー氏が挙げられます。

 

彼女は、ゼロックスで「マスター・オブ・『アイ・ドント・ノウ』」と呼ばれていました。

 

マルケイヒー氏は人事畑を歩んできて、ゼロックスの事業に精通しているわけではなかったのですが、2000年に最高執行責任者(COO)に就任します。

 

彼女がCOOとして最初にやったのは、チームアップとファクトファインディングでした。


マルケイヒー氏は自分が何を知らないかということをとことん理解し、開き直って「アイ・ドント・ノウ(知らない)」を連発したのです。

 

「知らないなら、知っている人を呼べばいい」という理屈を彼女は貫き通したことになります。

 

マルケイヒー氏は自分自身に専門性がない財務や研究開発、製品開発等の領域に精通した人を集めてチームをつくり、結果的にそれが功を奏してターンアラウンドに成功することになります。

 

一番上の人が「知らない」と宣言している組織であれば、分かっているふりをするインセンティブが従業員にもなくなります。

 

できないことはできない、分からないことは分からないと全員が言える会社が、実は一番強いのかもしれませんね😊。

 

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「長所」 = 「strength」>

 

今回出てきた「長所」の英訳は、「strength」になります。

 

「長所を伸ばすのは楽である」を英語で表現する場合、「Easy to extend your strengths」とすればよいですね😊

 

 

 

PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 1,714 "Easy to extend your strengths"
 

When I was a business student, one of the things I was told repeatedly was "play in a field that you are good at."

 

The material to be introduced today "World Quotes 481" has a catchphrase of "Need to know to get results!" and the following phrases were impressive.

 

"It takes a lot of energy to fix the weaknesses, but it's easy to extend your strengths.

  

Rather than spending enormous effort on fixing the shortcomings, it would be better to work harder on the strengths.

 

Take a closer look at your weaknesses and strengths and work actively." (Unquote)

 

Let's function PDCA today!   

 

In case you would like to receive a notice at the time of PDCA Diary post, please utilize Twitter😊. https://twitter.com/MPdca 

プライバシーポリシー・お問い合わせ