PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 205「1人でできるという自信は危険?」/ "Confidence that you can do it alone is dangerous?"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 205「1人でできるという自信は危険?

 

私がコンサルタントとして、色々な会社を回ってみて面白かったのは、業務に取り組む際のチームの組み方の違いでした。

 

これは経営者の考えによるところが多いのですが、それぞれの業務に主担当と副担当をアサインし、主担当が休んだり、病気になった場合でも副担当がバックアップとして作業を遂行できる企業では、「想定外」という事態が起こりにくかったように覚えています。

 

一方、「チームではなく個人の力で突破する」ことをモットーにしている会社では、担当者が元気でやってくれている時はよいのですが、結局長続きせず、プロジェクトが中途半端な状態で終わってしまうことが、多かったように記憶しています。

 

バックアップが機能している組織では、担当者の異動や退職が発生した際、管理職が引継ぎを徹底させる傾向がありました。

 

伝統的な日本企業に対して批判的(?)な私ですが、銀行などの場合、担当者の引継ぎが徹底されており、それが文化として根付いていることには、感銘を受けたものです。

 

チャレンジに直面する企業の場合、担当者の引継ぎが行われていないことによって、小さな問題が経営を揺るがす事故に発展するケースもあります。

 

そのため、管理職にとっては、引継ぎを意識して日々のチーム業務を行うことが、大変重要になってきます。

 

今回紹介する資料「甘える勇気」は、「もっと楽に生きられる」をキャッチフレーズにしており、「1人でできるという自信は危険なことが多い」部分の以下フレーズが印象的でした。

 

「自分に自信のある人のほうが危ういのです。

 

いままで何度も困難を乗り越えたり、むずかしい仕事や課題を乗り越えている場合、『わたしはできる』とか、『本気で頑張れば乗り越えられない壁はない』と信じています。

 

そしてもちろん、いつか大きな壁にぶつかります。

 

どう頑張っても1人では乗り越えられない壁です。」(引用終わり)

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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甘える勇気 (新講社ワイド新書)

甘える勇気 (新講社ワイド新書)

 

 

P.S. 今回紹介した資料「甘える勇気」では、土居 健郎氏の名著「「甘え」の構造」があちこちで登場しており、甘えることの重要性が強調されています。

 

個人技で突破を図る人が多い企業の場合、過去の成功体験が影響しているケースがあります。

 

「自分はこれで成功した」とか「過去にこうしてうまくいった」という成功体験は重要ですが、チャレンジングな局面が続いてくると、その成功体験が足かせになることも結構あったりします。

 

「1人でできる」「個人技重視」の組織で管理職をされている方は、作業をチーム単位で行い、主担当と副担当に分け、バックアップ機能を意識しながら業務を行うことで、非常事態に備えることができます。

 

会社組織として一番避けなければいけないのは、「XXさんは本日休みのため、誰もその業務が分からない」という局面です。

 

「XXさんは休みですが、私が引き継いでいます」と、きちんと言える仕組みを作ることが管理職の役割であり、チームワークと言えるのでしょうね :-)。

 

これを実現するためには、チームメンバー全員が定期的に休暇を消化する必要があります。

 

計画的に休みを取ることで、バックアップ体制の確認をする事ができ、主担当が急な休みを取った場合の訓練にもなります。

 

忘れてはいけないのが、管理職もきちんと休暇を取ることです。

 

リーダーがきちんと休みをとって権限を委譲する事で、チームメンバーが管理職になるためのトレーニングになります。

 

休みを取らない管理職を時々見かけますが、チームメンバーは「やりにくい」と感じているはずです。

 

「自分は休まないが、チームメンバーには休みを取らせている」と思っている管理職の人がいますが、そういう問題ではないのです。

 

チームメンバーは、「上司が休まないので、自分も休みにくい」と思っているのです。

 

企業によっては、3月末で有給休暇が消滅するところがあります(有給休暇は、2年以内に消化する必要があるため)。

 

残っている有給休暇は、全部使ってしまいましょう :-)。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「甘え」 = 「dependence」>

 

今回出てきた「甘え」を英訳するのは中々チャレンジングですが、「dependence」が一つの表現方法になります。

 

海外でも広く読まれている「甘え」の構造」の英語版タイトルは「The Anatomy of Dependence」になっており、心理学を勉強したい人は、日英両方を読み比べると面白いかもしれませんね :-)。

 

 「甘え」の構造 [増補普及版]

 

「甘え」の構造 [増補普及版]

  • 作者:土居 健郎
  • 出版社/メーカー: 弘文堂
  • 発売日: 2007/05/15
  • メディア: 単行本
 

 

 

PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 205 "Confidence that you can do it alone is dangerous?"
 

The interesting thing about visiting various companies as a consultant was I could see how managers are considering about setting up a team for challenging tasks.

 

The material to be introduced today “Courage to depend on others (Japanese only)” has a catchphrase that “You can live more easily” and the following phrases were impressive in the part of “Confidence that you can do it alone is dangerous”.

 

“People who are confident that they can do anything by themselves are dangerous.

 

In case people have overcome difficulties and overcoming difficult tasks and issues before, they tend to think that they can do the same thing for good.

 

Needless to say, one day they will face a big wall.

 

It would be a huge and thick wall that cannot be overcome by one person no matter how hard they try.

 

In that case, only teamwork can break the situation." (Unquote)


In the material “Courage to depend on others”, the famous book “The Anatomy of Dependence” appears here and there, and the importance to depend on others has been emphasized.

 

In order to understand the characteristics of Japanese society, “The Anatomy of Dependence” is highly recommended :-).

 

Let's function PDCA today!   

 

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The Anatomy of Dependence

The Anatomy of Dependence

 
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