PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 1,508「インドのへそくり習慣」/ "Indian habit of secret savings"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 1,508「インドのへそくり習慣」】

 

日本は主要国の中で、「異様な現金社会」と呼ばれていましたが、オリンピックを契機にキャッシュレス化が、少しずつ進んでいるように感じています。

 

日本全体で現金取引にかかるコストは2兆円以上と試算されており、ATMの維持費や店舗での現金管理コストなど、社会全体で莫大な費用を払っていることになります。

 

私自身、ここ数年現金を触っていませんが、この生活で何の支障もありません。

 

多くの人が私と同じような生活をすることで、社会全体でキャッシュレス化が更に進むと期待しているのですが、動きは非常にゆっくりなようです。

 

少し前の話ですが、2016年11月8日にインドのモディ首相が闇経済を一層するため、翌日(2016年11月9日)から高額紙幣である5百ルピーと千ルピーの効力を消すと突然発表しました。

 

5百ルピーと千ルピーは、銀行経由で新しい紙幣に交換されることも宣言されたため、インドの人たちは銀行に駆け込み、一時的に社会全体で現金不足状態になってしまいました。

 

2015年のインドにおける決済の約80%は現金で行われており、この背景には銀行口座を持たない「アンバンク(Unbanked)」と呼ばれる人たちの存在があり、農村部を中心に現金が決済手段として広く流通していたことなどが挙げられています。

 

ただ、現金不足の発生によって、キャッシュレス決済がインドで進み、政府は税収が増加したことを明らかにしました。

 

モディ首相が突如発表した壮大な(?)社会実験によって、インド経済の2割を占めると言われるブラックマネーが消えたわけではありませんが、金融システムの近代化に向けて、少しは後押しになったようです。

 

今回紹介する資料「1ドル札の動きでわかる経済のしくみ」は「ドルに焦点を当てることで、これほどまでに世界経済が見えてくる」をキャッチフレーズにしており、以下のフレーズが印象的でした。

 

「(インドで)現金のやりとりがほとんどできなくなったことで、脱税者や犯罪者をあぶり出すことには成功したが、国民全体が苦痛を味わうことにもなった。

 

インドの女性には、クローゼットやカーペットの下にへそくりを隠す習慣がある。

 

というのも、インドはこの何年かで女性の経済力が後退した国なのだ。

 

国連の報告によると、10年前はインドの労働力の3分の1を女性が担っていたが、その後4分の1に減少したという。

 

また、女性の10人に8人は銀行口座を持っていない。

 

モディ首相の施策は、彼女たちにわずかに残された自由にできるお金を奪いかねないものだった。

 

放っておけば、貯めたへそくりの価値がなくなる。

 

多くの女性が、期日までに銀行口座へ入金するか、期日以後も使える紙幣に両替するかの選択を迫られた。

 

だがいずれにせよ、そのお金を得た手段を証明する正式な書類が必要だった。

 

この施策には、大勢が代償を払うほどの価値があったのか?

 

極悪人たちは、本当に一掃されたのか?

 

首相の発表後、金の需要が増大し、インドの宝石商は働き詰めになったという。

 

脱税者が現金を金に替えようと、こぞって金を買い求めたのだ。

 

金の価格は徐々に上がっていった。

 

だが総じて、犯罪を企てる者は計画的だ。

 

彼らは不当に得た利益を、宝石や不動産など現金以外の資産で貯めこんでいた。」(引用終わり)

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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P.S. 私はインド人と仕事やプライベートで接することが多いのですが、世界最大の人口を抱える民主主義国であるインドにおいて、「政府や役人の汚職がひどい」とコメントするインド人が少なくありません。

 

過去のPDCA日記で、「民主主義は万全ではない」という意見を述べる識者がいることを紹介しました。

 

民主主義がアフリカ経済を殺す

民主主義がアフリカ経済を殺す

 

 

イギリスの宰相チャーチルは、「民主主義は最悪の政治システムだが、人類は民主主義より優れてた政治システムを発見できていない」と述べたことは有名な話です。

 

民主主義社会においても、当然ながら様々な利権や既得権が発生します。

 

それらを一層しようとした際に、利権や既得権を受けている人達の方が多数になってしまうと、民主主義社会では、全体最適の政策が採用されないというジレンマに陥ってしまうのです。

 

200年前にフランスで革命が起こり、民主主義が生まれた時には、「税金を納める側(納税者)が税金の使い方を決める」という大義名分がありました。

 

少子高齢化の進行によって、「税金を使う側が税金の使い方を決める」という君主制時代に近い形に戻りつつある現状をどう打開するかが、今後の人類に課されたチャレンジなのかもしれませんね。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「へそくり」=「secret savings」>

  

今回出てきた「へそくり」の英訳は、「secret savings」になります。

 

「インドのへそくり習慣」を英語にする場合、「Indian habit of secret savings」とすればよいですね😊。   

 

 

<マドモアゼルPDCAのメルシー映画「BORDER 衝動~検視官・比嘉ミカ」>

  

本日は、波留主演のドラマ「BORDER 衝動~検視官・比嘉ミカ」を紹介します。

 

前篇

前篇

  • 波瑠
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ドラマ「BORDER 衝動~検視官・比嘉ミカ」は、検視を通じて遺体の声に耳を傾け、事件の真相に迫る比嘉ミカ(波留)の姿を描いた物語です。

 

ドラマ「BORDER 衝動~検視官・比嘉ミカ」では、比嘉が法医学教室の助手として不遇の日々を過ごす姿を表現しており、上司との関係に悩む会社員のような状況に置かれています。

 

サスペンス作品が好きなビジネスパーソンにとって、今回紹介する映画「電気海月のインシデント」はお勧めです。

 

BORDER 衝動~検視官・比嘉ミカ」のメルシー評価【クロワッサン3個:🥐🥐🥐】

 

【マドモアゼルPDCAコメント】法医学関連の作品として、過去のPDCA日記でドラマ「アンナチュラル」を紹介しました。

 

 

今回紹介するドラマ「BORDER 衝動~検視官・比嘉ミカ」は、「アンナチュラル」とは違った面白さがありますので、皆様も是非観賞してみてください😊。

 

ドラマ「BORDER 衝動~検視官・比嘉ミカ」で、清原果耶が演じる黒幕の小椋明音(おぐらあかね)と比嘉が対峙する最後のクライマックス場面は必見です。

 

前篇

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PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 1,508 "Indian habit of secret savings"】

 

The material introduced today "The Almighty Dollar" has a catchphrase "Follow the Incredible Journey of a Single Dollar to See How the Global Economy Really Works", and the following phrase is impressive. did.

 

"With almost no cash exchanges in India, it succeeded in exposing tax evaders and criminals, but it also caused pain for the entire population.

 

Indian women have a habit of hiding secret savings under closets and carpets.

 

After all, India is a country where women's economic power has receded in the last few years.

 

Women accounted for one-third of India's workforce ten years ago, but have since fallen to one-quarter, according to a UN report.

 

Also, 8 out of 10 women do not have a bank account.

 

Prime Minister Modi's measures could rob them of the little free money left behind.

 

If they leave it alone, money will be worthless.

 

Many women were forced to choose between depositing money into their bank account by the due date or exchanging it for banknotes that could be used after the due date.

 

But in any case, I needed a formal document proving how I got the money.

 

Was this measure worth the price for many?

 

Have the villains really been wiped out?

 

After the Prime Minister's announcement, demand for gold increased and Indian jewelers were squeezed.

 

Tax evaders all bought gold in an attempt to convert cash into gold.

 

The price of gold gradually rose.

 

But in general, those who plot crimes are planned.

 

They stored their unfair profits in non-cash assets such as jewelry and real estate." (Unquote)

 

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