最近は「SNS疲れ」という言葉が聞かれるようになり、FacebookやTwitterを辞める人が出ているようです。
投稿すること自体に疲れていることに加え、「リア充（現実が充実しているように見える人々）」の幸せアピールについていけないという人が多くなっているのかもしれません。
今回紹介する資料「「幸せ」をつかむ戦略」は、世界でベストセラー書で過去のPDCA日記でも紹介した「予想どおりに不合理」の著者であるダン・アリエリー教授による幸福論です。
「「幸せ」をつかむ戦略」の中で、アリエリー教授は「本当の幸せはお金や地位ではなく、自分の意志で自由に振る舞えることにあるのでは？」という命題に挑んでおり、以下フレーズが印象的でした。
「『FOMO（フォーモー）』という言葉はご存じですね。
『Fear Of Missing Out』、取り残される不安のことです。
ソーシャルメディアでは、すべての人が自分のことを過度にポジティブに描き出している。
フェイスブックにケンカについて投稿するカップルがどれほどいるでしょうか。
あまりないことです。
ソーシャルメディア上ではすべての人が自分より幸せだと考えるバイアスがあるということです。」（引用終わり）
それでは、本日もPDCAを回して行きましょう！
PDCA日記が更新されたら通知が欲しいという方がいましたので、そのような場合は Twitter をご利用ください :-)。https://twitter.com/MPdca
P.S. 人間がSNSでリア充ぶりをアピールする傾向はよく知られていますが、投資の世界でも似たような風潮があります（元銀行員の私 :-)。
金融取引において利益を出した人は、「この取引でこれだけ儲けた」ということをアピールしがちです。
ただ、金融取引はゼロサムゲームであるため、利益を上げた人の裏には損失を計上している人が存在しているのです。
人間は失敗経験を余り周りに言いたがらないため、「これだけの損失を出してしまいました」とSNSで投稿しているケースは稀でしょう。
最近流行りのマッチングサイトにも、同じことが言えると私は考えています。
インターネット上で、「こんな素敵な恋人を見つけました」という広告を出しているマッチングサイトを見かけることがあります（Facebookが多い :-)。
実際には、マッチングサイトで恋人になっても破局したケースがあるはずで、そのような内容は決して広告に出ません（それはそうか）。
「私たちはこのマッチングサイトで出会い、付き合いだしましたが、結局破局しました」という感じで事実を伝えてくれる広告であれば、信憑性は高くなります。
今回紹介した資料「「幸せ」をつかむ戦略」が唱えている通り、「SNSではすべての人が自分より幸せと考えるバイアス」があります。
そのため、事実をきちんと伝える広告を目にすることはおそらくないのでしょうね :-)。
ついでに言うと、企業の採用ページに掲載されている「リア充社員」の紹介も話半分で見た方が良いでしょう。
採用ページに出ているリア充社員は、組織での評価が高い人たちであり、決してアウトローの人達は出てきません。
最近面白いと思ったのは、「卒業生紹介」というページを用意している企業です。
この企業では、退職した社員のその後を追っています。
退職者がその会社を辞めた理由や、その会社が改善すべき点なども紹介しており、一般的な採用ページとは違って大変興味深かったですね。
皆様も就職や転職などを考えている場合、興味のある企業があれば、現役の社員よりも退職者に話を聞きにいきましょう。
退職者の方が客観的に組織を見ることができ、その人が「良い会社である」と言う場合、本当に優れた組織である可能性が高いです。
「興味のある企業の退職者をどうやって探すのだ？」と思われるかもしれませんが、SNSを使えば簡単に会えます。
これをやっておくことで、就職や転職をした後に「こんなはずじゃなかった」という事態を防ぐことができます。
だまされたと思って、是非試してみてください :-)。
金融業界のことであれば私はある程度分かりますので、銀行や証券会社への就職を希望している学生の方や別の業界から金融の世界に飛び込みたいと考えている人は、PDCAカフェでMr. PDCAに直接聞いてみましょう☕。
＜ Mr. PDCAのボンジュール英語「卒業生」 = 「alumnus」＞
今回出てきた「卒業生」の英訳は、「alumnus（アラムナス）」になります。
「Alumnus」は単数形であり、複数形は「alumni （アラムナイ）」になります。
多くの場合、複数形の「alumni」で表現されます。
「卒業生紹介」を英語にする場合、「Alumni introduction」とすればよいですね :-)。
In the material introduced today "Strategy for Happiness", Professor Dan Ariely is challenging the proposition that "Real happiness is not money or status, but is to be able to act freely by my own will" and the following phrases were impressive.
"You know the word 'FOMO', don't you?
'FOMO' is an abbreviation of 'Fear Of Missing Out' and stands for the fear of being left behind.
In social media, everyone is overly positive about themselves.
How many couples post about fighting on Facebook?
Not much.
This means that there is a bias on social media that everyone is happier than themselves." (Unquote)
Let's function PDCA today!
In case you would like to receive a notice at the time of PDCA Diary post, please utilize Twitter :-). https://twitter.com/MPdca
Predictably Irrational: The Hidden Forces that Shape Our Decisions (English Edition)
- 作者:Ariely, Dan
- 発売日: 2009/03/06
- メディア: Kindle版
