【PDCA日記 Vol. 501「日本生まれのパンダが中国に行く理由」】
過去のPDCA日記で、江戸時代関連の本を紹介していますが、これは私の時代劇好きが影響していたりします。
江戸時代は260年以上平和な期間が続き、世界的に見ても珍しい統治手法が用いられていました。
鎖国を行っていた江戸時代は、中期から後期にかけて、人口がおよそ3,000万人で安定していたことが確認されています。
長崎などの一部地域を除き、幕府の鎖国政策によって海外との貿易が行われなかったことから、江戸時代は人口が急増してしまうと、、食料難に陥るリスクが高かったと言えます。
今回紹介する資料「性からよむ江戸時代」は「生活の現場から」をキャッチフレーズにしており、「人口増加政策と共同体」部分の以下フレーズが印象的でした。
「妊娠・出産管理政策は、とくに人口減少地域で、18世紀末から19世紀初頭に始まる。
それは、人々の妊娠・出産を管理することで人口増加をはかる政策であった。
その起源は、徳川綱吉の生類憐み政策の重要な柱となった『捨子禁止令』にある。
捨子禁止令は、生類を憐れむべきことを説いた貞享4年（1687年）の幕法、第一条に登場する。
元禄3年（1690年）には単独の捨子禁止令が出され、捨て子の養育については、発見者のみではなく、村や町などの共同体が責任をとるべきとされた。
元禄9年（1696年）、8月、9月の幕法では、地主、大屋（大家）は、地借（じがり）、店借（たながり）の者が妊娠した際は届け出をさせ、出産、流産、3歳未満の乳幼児の死亡、また養子に遣わす場合は帳面を作成すべきとした。
この幕法は、夫婦の性の営み、母親の腹のなかにまで入り込み、妊娠・出産を管理することで捨て子防止をはかるものであった。
とともに、人口を把握する人別帳の確立にも大きな役割を果たした。
生類憐み政策は綱吉死後の宝永6年（1709年）に廃棄される。
しかし捨子禁止令は、以後の幕政のなかでも継続する。
藩が妊娠・出産の過程を管理する政策も、幕府の性と生殖への介入策を引き継ぎ、女の産む身体を管理することで堕胎・間引きを禁止し、人口の増加をはかるものであった。
その主な特徴は4つある。
1つは、出産の際は、隣の者を『産所見届人』として出産の場に立ち会わせるなど、親類・組合などの地縁・血縁共同体を外界にした監督・管理がなされたこと。
2つには、懐妊から出産に至るまでさまざまな届の提出を求め、妊娠、出産の過程を監視したこと。
3つには赤子養育料支給による救済を行ったこと。
4つには、堕胎・間引きは、家を存続させる子どもを殺す罪と教諭したことである。」（引用終わり）
それでは、本日もPDCAを回して行きましょう！
PDCA日記が更新されたら通知が欲しいという方がいましたので、そのような場合は Twitter をご利用ください :-)。https://twitter.com/MPdca
P.S. 江戸時代は藩をまたぐ移動が制限されており、近くに住んでいる人との結婚が多かった社会でした。
近所の人との縁談が増えると、血が濃い関係での結婚になってしまいます。
そのため、生物学的に見ると江戸幕府の政策は、余り宜しくなかったと言えるのかもしれません。
その証拠に、江戸時代の日本人は、歴史上最も身長が低くなっています。
日本でパンダが生まれると、パンダがたくさんいる中国に一定期間、移されることになっています。
パンダの数が少ない日本で生活していると、パートナーが近親パンダにならざるを得ないため、血を薄くするために中国に渡る仕組みが確立されているわけですね。
政治的には安定をもたらした江戸幕府の政策ですが、生物学的には、いまいちなことをしていたという点が興味深いですね :-)。
＜ Mr. PDCAのボンジュール英語「統治手法」=「governance method」＞
今回出てきた「統治手法」の英訳は、「governance method」になります。
「世界的に見ても珍しい統治手法が用いられた」を英語にする場合、「A governance method that is rare in the world was used」とすればよいですね :-)。
The material introduced today "Edo period read from sex (Japanese only)" has a catchphrase "From the scene of life", and the following phrases were impressive in the part "Population growth policy and community".
"Pregnancy and childbirth control policies begin in the late 18th and early 19th centuries, especially in depopulating areas.
It was a policy to increase the population by controlling the pregnancy and childbirth of people.
Its origin lies in the 'Cruelty to animals', which became an important pillar of the 5th Shogun Tsunayoshi Tokugawa's policy of mercy on living creatures.
The ban on discarding children appears in Article 1 in 1687, which preached that living things should be merciful.
In 1690, a single ban on child abandonment was issued, and it was stipulated that not only the discoverer but also communities such as villages and towns should take responsibility for raising abandoned children.
In 1696, August, and September, the landowner and the landlord are required to report when a land renter a store renter becomes pregnant.
This law was intended to prevent abandonment by controlling the sexual activity of the couple and the belly of the mother and managing pregnancy and childbirth.
At the same time, it played a major role in establishing a personalized book to grasp the population.
The mercy policy for living creatures will be abolished in 1709 after Tsunayoshi's death.
However, the ban on decimation continued in the subsequent Shogunate.
The policy of the clan to control the process of pregnancy and childbirth also inherited the sexual and reproductive intervention measures of the Shogunate, prohibited abortion and thinning by controlling the body of a woman, and aimed at increasing the population.
There are four main features.
One is that when giving birth, supervision and management was carried out with the relatives, unions, and other territorial and blood-related communities as the outside world, such as having a neighbor attend the birthing site as a birth keeper.
Second, the clan requested the submission of various notifications from pregnancy to childbirth and monitored the process of pregnancy and childbirth.
Thirdly, relief was provided by providing baby care fees.
Fourth, abortion and decimation are the crimes of killing children who keep their homes alive." (Unquote)
Let's function PDCA today!
In case you would like to receive a notice at the time of PDCA Diary post, please utilize Twitter :-). https://twitter.com/MPdca
