PDCA日記 / PDCA Diary

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PDCA日記 / Diary Vol. 1,513「資本主義の無政府性」/ "Anarchy of Capitalism"

English follows Japanese.

PDCA日記 Vol. 1,513「資本主義の無政府性」】

 

私が最初のキャリアを積んだ金融業界は、従来から合併が盛んでした。

 

世界中の銀行は合併を繰り返しており、日本でもメガバンクと呼ばれるグループは3つに集約されています。

 

今回紹介する資料「私たちはなぜ税金を納めるのか」は「租税の経済思想史」を解説しており、「資本主義の無政府性」部分の以下フレーズが印象的でした。

 

マルクスは『資本論』の第1巻において、資本主義社会が直面する主要な問題(恐慌、失業、貧困、独占)の根源には、この経済システムがもつ『無政府性』があると指摘している。

 

システム全体を管理するものがいないというのだ。

 

たとえば景気の波を平準化する役割を誰も引き受けないから、景気が過熱して供給過剰になると好景気の絶頂で需給のバランスが崩れ、今度は景気が反転して奈落の底に落ちるように下降局面をたどるという繰り返しを防ぎようがない。

 

したがって周期的に不況が発生し、そのたびに大量の失業者が街に放り出され、貧困問題も悪化する。

 

また、企業は強烈な市場競争に勝ち残り、生き延びるために合併・合同を繰り返すけれども、それを誰もチェックできないので独占・寡占の形成を許してしまう。

 

このような『無政府性』を克服する途はどこにあるのだろうか。

 

マルクス自身は社会主義経済、つまり計画経済への移行を唱えた。

 

しかし具体的に、誰がどのようにして社会主義経済をつくり、運営すべきなのかについて多くを語らなかった。」(引用終わり)

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

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資本論

資本論

  

 

P.S. 銀行が合併を繰り返している背景には、金利を引き上げるという意図があります。

 

アメリカは未だに多くの銀行がありますが、金融機関が大量にある社会では、金利競争が繰り広げられます。

 

銀行が合併して数を少なくすることによって、金利競争から抜け出すことが可能です。

 

A銀行は3%でお金を貸しており、B銀行は4%で融資をしているケースを考えてみましょう。

 

借金を検討している人や企業は金利の低いA銀行と取引を開始しますが、A銀行とB銀行が合併してしまうと、将来的に金利水準は同じになっていきます。

 

そうすることで、銀行は金利競争で消耗する必要がなくなり、経営を安定させられるわけです。

 

ただ、マルクスが「資本論」で指摘している通り、放置しておくと企業は合併を繰り返して、各業界で1つの企業しかなくなってしまうリスクが出てきます。

 

そこで、各国の政府は独占禁止法という法律を用意しており、行き過ぎた合併に目を光らせています。

 

この辺りはバランスの問題ですが、マルクスが指摘した通り国際的な合併が行われていますが、独占禁止法というチェック機能によって、人類はバランスを保っているようにも見えますね😊。

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「無政府性」=「anarchy」>

  

今回出てきた「無政府性」の英訳は、「anarchy」になります。

 

「資本主義の無政府性」を英語にする場合、「Anarchy of capitalism」とすればよいですね😊。  

 

 

<マドモアゼルPDCAのメルシー映画「ハンバーガー・ヒル」>

  

本日は、映画「ハンバーガー・ヒル」を紹介します。

 

  

映画「ハンバーガー・ヒル」は、ベトナム戦争を題材にしており、実際の戦闘を経験した関係者によって製作された珍しい作品です。

 

私はベトナム戦争関連の映画を結構みているのですが、アメリカ兵をかく乱するために北ベトナムが英語ラジオ放送(「ハノイ・ハンナ」)を1日3回流していたこと等、今回紹介する映画「ハンバーガー・ヒル」を鑑賞して初めて知ったことが結構ありました。

 

色々な戦争映画をみているビジネスパーソンにとって、今回紹介する映画「ハンバーガー・ヒル」はお勧めです。

 

ハンバーガー・ヒル」のメルシー評価【クロワッサン3個:🥐🥐🥐】

 

【マドモアゼルPDCAコメント】ベトナム戦争を題材にした映画として、「プラトーン」や「フルメタル・ジャケット」等がありますが、私は「プラトーン」が一番好きですね。

 

皆様もお気に入りの映画があれば、是非コメント欄からお知らせください。

 

 

 

PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 1,513 "Anarchy of Capitalism"】

 

The material introduced today "Why We Pay Taxes (Japanese only)" explains "History of Economic Thought of Taxes", and the following phrases were impressive in the part "Anarchy of Capitalism".

 

"Karl Marx pointed out in the book 'Capital' that the anarchy of economic system is at the root of the major problems facing capitalist societies (depression, unemployment, poverty, monopoly).

 

There is nothing to manage the entire system according to Marx.

 

For example, no one takes on the role of leveling the wave of the economy, so if the economy overheats and becomes oversupplied, the balance between supply and demand will be lost at the height of the economic boom.

 

Then, the economy will reverse and fall to the bottom of the abyss.

 

There is no way to prevent the repetition of following the situation.

 

Therefore, recessions occur periodically, and each time a large number of unemployed people are thrown into the city, the problem of poverty worsens.

 

In addition, companies survive fierce market competition and repeat mergers and acquisitions in order to survive.

 

Since no one can check them, they allow the formation of monopoly and oligopoly.

 

Where is the way to overcome such anarchy?

 

Marx himself advocated a transition to a socialist economy, a planned economy.

 

But specifically, he didn't say much about who should create and operate a socialist economy." (Unquote)

 

Let's function PDCA today!   

 

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