PDCA日記 / PDCA Diary

継続は創造だ! / Continuity is Creation!

PDCA日記 / Diary Vol. 697「リスクは測定できない」/ "Risk cannot be measured"

English follows Japanese.

 

PDCA日記 Vol. 697「リスクは測定できない」】

 

「Mr. PDCAの好きな作家は誰ですか?」という質問を、PDCAカフェで受けることがあります。

 

日本人の作家としては、村上春樹氏や堀紘一氏、故・堺屋太一氏などがいます。

 

私が一番好きな外国人の作家は、ナシーム・ニコラス・タレブ(以下、NNT)です。

 

金融関係者以外でNNTのことを知っている人はほとんどいませんが、代表作である「ブラック・スワン」の著者と言えば「ああ、あの人ね」と感じられる方が多いかもしれません。

 

 

「他の人と違うことを続ける」をモットーに逆張りデリバティブ取引を続けているNNTですが、私が一番好きな作品は、「ブラック・スワン」ではなく、今回紹介する資料「反脆弱性」です。

 

今回紹介する資料「反脆弱性」は、「風はろうそくの火を消すが、炎を燃え上がらせる」という有名なフレーズで始まる名著です。

 

反脆弱性」はウォール街で働く投資銀行家やブローカーのバイブル的な書籍になっており、日本の金融街である丸の内や大手町の書店でも、発売日には多くの銀行員や証券会社職員と思われる人たちが手に取っていました😊。

 

金融業界においてリスク管理の業務をしている人にとっては、NNTが述べている「脆(もろ)さはかなりのところまで測定できる。だが、リスクは測定できない」というフレーズは、金言と言えるでしょう。

 

一方で、「リスクは測定できると勘違いしているのが、金融機関に勤める人達である」とNNTは皮肉っています。

 

2008年の金融危機を防げなかった自称(?)リスクの専門家たち(銀行員?)のありがたいコメントよりも、「ちょっと考えればわかる」感覚の方が大切であることをNNTは強調しています。

 

それでは、本日もPDCAを回して行きましょう!   

 

PDCA日記が更新されたら通知が欲しいという方がいましたので、そのような場合は Twitter をご利用ください😊。https://twitter.com/MPdca 

 

 

P.S. 私がNNTの書籍を愛してやまない理由の一つに、ユーモアのセンスがあります。

 

金融や投資という一般的にはとっつきにくいテーマに取り扱うNNTですが、あちこちに「クスっ」と笑えるジョークが織り込まれており、これがウィットに富んでいて本当に面白いのです。

 

中には金融の専門知識がなければ意味が分からないユーモアなどもあって、これもNNTが銀行員や証券会社で働く人たちから支持されている理由かもしれません。

 

金融と直接関係ない仕事をされている方でも、「反脆弱性」や「ブラック・スワン」は非常に楽しめる作品ですので、秋を感じるこの季節に手に取られてはいかがでしょうか😊。

 

また、過去のPDCA日記でも紹介したNNTの最新刊である「身銭を切れ」は、「「リスクを生きる」人だけが知っている人生の本質」を解説しており、金融業界以外の人たちにとっても参考になる内容になっています。

 

騙されたと思って一度、NNTの作品を手に取ってみてください。

 

「NTT(日本電信電話)」と間違えそうですが、「NNT(ナシーム・ニコラス・タレブ)」ですからね😊。

 

 

< Mr. PDCAのボンジュール英語「脆弱な」 = 「fragile」>

 

今回出てきた「脆弱な」の英訳は、「fragile」になります。

 

海外に割れ物などを送る場合、段ボールに大きな字で「FRAGILE」と書くことによって、「割れ物注意」であることを運送業者に知らせることができます。

 

ちなみに、今回紹介した資料「反脆弱性」の原題は、「Antifragile」であり非常に分かりやすいですね😊

 

 

<マドモアゼルPDCAのメルシー映画「劇場」>

 

今回は、売れない劇作家の主人公・永田が女優志望の大学生・沙希と知り合い、彼女の家に転がり込む生活を描いた映画「劇場」を紹介します。 

 

劇場

劇場

  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: Prime Video
 

 

原作はお笑い芸人・又吉直樹氏の小説「劇場」であり、前作は芥川賞を受賞した「火花」で、両方とも面白かったですね😊。

 

劇場(新潮文庫)

劇場(新潮文庫)

 
火花 (文春文庫)

火花 (文春文庫)

 

 

俳優や音楽家を目指している人達は経済的なチャレンジを抱えていることが多いですが、今回紹介する映画「劇場」に登場する多くのキャラクターも、「お金がない」を口癖にしています💰。

 

劇場 」のメルシー評価【クロワッサン3個:🥐🥐🥐】

【マドモアゼルPDCAコメント】貧乏であっても芸術家志望の人達は、なぜか異性に好かれる傾向にあります。映画「劇場」の登場人物たちも、もてるキャラクターが登場します。「美女と野獣」という演劇があるように、自分と違うものを持っている人に惹かれるのは万国共通なのかもしれませんね😊。

 

劇場

劇場

  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: Prime Video
 

 

 

【"PDCA (plan-do-check-action) Diary Vol. 697 "Risk cannot be measured"】

 

In the PDCA Diary, some participants asked me that “Who is Mr. PDCA's favorite author?”

 

In response to this inquiry, I am mentioning that “I like Nassim Nicholas Tareb (NNT)”.

 

There are very few people who know NNT other than those who are working in the finance filed, but if I say that "the author of The Black Swan", some of you might notice who NNT is.

 

NNT has been engaging derivatives trading with the motto “Continue to be different from others”, and my favorite book of NNT is the material to be introduced today “Antifragile”.

 

Although it is a famous book that begins with the famous phrase that “The wind extinguishes the flame of the candle, but the wind also burns the flame” and the following phrase was impressive and ironic, I suppose.

 

“People those who misunderstand that risk can be measured are those who work for financial institutions.” (Unquote)

 

In other words, NNT may want to say that "risk cannot be measured".

 

Let's function PDCA today!

 

In case you would like to receive a notice at the time of PDCA Diary post, please utilize Twitter😊. https://twitter.com/MPdca 

 

プライバシーポリシー・お問い合わせ